出典: 毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか
7: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 00:41:41.00 ID:N27n2unu0.n
去年の冬に体験した話です。
私は一緒住んでいる彼氏とドライブするのが趣味みたいなもので、
「何か見るかな~」
程度の軽い気持ちで、心霊スポット巡りというか、山や田舎などへドライブに行く。
その日も山などをドライブして帰宅して、さぁ寝ようと先に二階の部屋で一人布団に入っていた。
寝転がりながらDSをしていると、一階から彼氏の声で
「○○○ー!」
と私の名前を呼ぶのが聞こえた。
結構大きな声で、その声がした瞬間に心臓が潰れそうなほどドキッ!として、言いようのない恐怖が襲ってきた。
私は一緒住んでいる彼氏とドライブするのが趣味みたいなもので、
「何か見るかな~」
程度の軽い気持ちで、心霊スポット巡りというか、山や田舎などへドライブに行く。
その日も山などをドライブして帰宅して、さぁ寝ようと先に二階の部屋で一人布団に入っていた。
寝転がりながらDSをしていると、一階から彼氏の声で
「○○○ー!」
と私の名前を呼ぶのが聞こえた。
結構大きな声で、その声がした瞬間に心臓が潰れそうなほどドキッ!として、言いようのない恐怖が襲ってきた。
確かに彼氏の声と似ていたけど、何かが違う感じがした。
何かがおかしいその声に「返事をしてはいけない」そんな気がして、ドキドキしたまま黙っていた。
その声は、私の名前を二度ほど読んだ後、何かブツブツ言いながら玄関の方へ移動していた。
次の日、昨日帰ってからのことを聞いてみた。
「昨日の夜さ、帰ってから私のこと呼んだ?」
返事は当然
「呼んでない。」
彼氏は寝る前にトイレに行くのが癖で、昨日の晩も私が二階に上がってからトイレに入っていたらしい。
「結構大きな声で名前呼ばれたんだけど、聞こえてない?」
とも聞いてみたけど、やっぱり返事は
「聞こえてない。」
本当にゾッとした。
もし、あの声に返事をしていたら…どうなっていたんだろうか…
その声は、私の名前を二度ほど読んだ後、何かブツブツ言いながら玄関の方へ移動していた。
次の日、昨日帰ってからのことを聞いてみた。
「昨日の夜さ、帰ってから私のこと呼んだ?」
返事は当然
「呼んでない。」
彼氏は寝る前にトイレに行くのが癖で、昨日の晩も私が二階に上がってからトイレに入っていたらしい。
「結構大きな声で名前呼ばれたんだけど、聞こえてない?」
とも聞いてみたけど、やっぱり返事は
「聞こえてない。」
本当にゾッとした。
もし、あの声に返事をしていたら…どうなっていたんだろうか…
10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 00:51:17.72 ID:3Pc2n+sU0.n
>>7
この家の中で呼ばれる系って怖いよね
自分の領分に入ってこられる恐怖
この家の中で呼ばれる系って怖いよね
自分の領分に入ってこられる恐怖
12: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 00:54:51.19 ID:N27n2unu0.n
>>10
|A-) そうそう、あとあきらかに騙してやろうという行為
悪意を感じられると怖いね…
|A-) そうそう、あとあきらかに騙してやろうという行為
悪意を感じられると怖いね…
15: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 00:55:28.67 ID:N27n2unu0.n
なんか生々しい話。
10年ほど前、引っ越す時に荷物を運び出してから最終チェックしたんだが
その時押入れの壁に何か染みができてるのを見つけた。
なにぶん男の一人暮らしだったもんで、押入れの中にもゴミを放り込んでたこともあったから
それの汁かなってことで、とりあえず雑巾で拭き取っておいた。
ところで、そこを引っ越すことになった理由と言うのはまあ色々あるんだけど
隣人のやかましさに辟易したってのもあったんだ。
いかにもDQNぽい母親と男の子だったんだが、とにかくその母親がヒス起こすわけ。
引越し前の1週間ぐらいは静かだったんだけどね。
そんでまあ新しい部屋への引越しも済んで1ヶ月ぐらい経った頃何気なくTVを見てたら、
なんとあのDQN母が逮捕されたってニュースが流れてる。
えーっと思って聞いてると、どうやらあの男の子をはずみで殺してしまい
そしてその死体を自宅の押入れの中に放り込んでおいたそうだ。
男の子は昨日発見され、その時点で死後約2ヶ月。
で、捕まった母親の方はと言うと、先月中旬頃(俺が引っ越す1週間ほど前)から
実家に帰っていて、そこで逮捕されたらしい。
10年ほど前、引っ越す時に荷物を運び出してから最終チェックしたんだが
その時押入れの壁に何か染みができてるのを見つけた。
なにぶん男の一人暮らしだったもんで、押入れの中にもゴミを放り込んでたこともあったから
それの汁かなってことで、とりあえず雑巾で拭き取っておいた。
ところで、そこを引っ越すことになった理由と言うのはまあ色々あるんだけど
隣人のやかましさに辟易したってのもあったんだ。
いかにもDQNぽい母親と男の子だったんだが、とにかくその母親がヒス起こすわけ。
引越し前の1週間ぐらいは静かだったんだけどね。
そんでまあ新しい部屋への引越しも済んで1ヶ月ぐらい経った頃何気なくTVを見てたら、
なんとあのDQN母が逮捕されたってニュースが流れてる。
えーっと思って聞いてると、どうやらあの男の子をはずみで殺してしまい
そしてその死体を自宅の押入れの中に放り込んでおいたそうだ。
男の子は昨日発見され、その時点で死後約2ヶ月。
で、捕まった母親の方はと言うと、先月中旬頃(俺が引っ越す1週間ほど前)から
実家に帰っていて、そこで逮捕されたらしい。
16: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 00:56:08.84 ID:N27n2unu0.n
それを聞いてまあ大体のことは納得が行ったんだけど、少し腑に落ちないことがある。
俺がDQN母の怒鳴り声を聞いていたのは引越しの1週間前まで。
一方、男の子は死後2ヶ月。
その間に半月以上のラグがあるわけだけど、その間は間違いなく俺はDQN母のヒスを確認している。
精神に異常をきたしてたと考えれば不思議ではないんだけども。
あと、あの押入れの染み。
あまり考えたくはないんだけど、もしかしたらあのアパートは押入れ同士が
背中合わせになるような作りだったんじゃないだろうか。
確認する気にはなれなかったが…
幽霊だとか心霊じみたことが起こったわけではないけど
今でもあの時の隣室の様子を想像すると、なんだか怖気が上ってくる。
そんな体験ですた。
俺がDQN母の怒鳴り声を聞いていたのは引越しの1週間前まで。
一方、男の子は死後2ヶ月。
その間に半月以上のラグがあるわけだけど、その間は間違いなく俺はDQN母のヒスを確認している。
精神に異常をきたしてたと考えれば不思議ではないんだけども。
あと、あの押入れの染み。
あまり考えたくはないんだけど、もしかしたらあのアパートは押入れ同士が
背中合わせになるような作りだったんじゃないだろうか。
確認する気にはなれなかったが…
幽霊だとか心霊じみたことが起こったわけではないけど
今でもあの時の隣室の様子を想像すると、なんだか怖気が上ってくる。
そんな体験ですた。
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 01:01:17.07 ID:3Pc2n+sU0.n
>>16
|ω・`) 染み…もしかして…臭いとか大丈夫だったのかな?
|ω・`) 染み…もしかして…臭いとか大丈夫だったのかな?
20: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:11:06.37 ID:N27n2unu0.n
不動産業に勤めてる友人から聞いた話
別会社から紹介された中古アパートの物件を見に行ったそうだ
ちょっと前にリフォームされたらしく外見はとても綺麗だったそうで問題なし
じゃあ中はどうか…というとこれもリフォーム直後なので当たり前だが問題なかった
「これはいい物件だ!」
早速、売却の為に宣伝文を考え始めた友人だったが、
いざ帰ろうとして車内からもう一度物件を見ると何かが引っかかる…違和感がある
調査不足で不良品の、しかも数千万もする建物を購入しようものなら大問題である
友人はもう一度、外から中から物件を歩き回り、ついに違和感の正体に気が付いた
2階の窓が一箇所多いのだ
中から見ると廊下の突き当たりに当たる部分を外から見ると何故か窓がある
当然内側からは見えない…ということは廊下の突き当たりに隠し部屋があるのか?
別会社から紹介された中古アパートの物件を見に行ったそうだ
ちょっと前にリフォームされたらしく外見はとても綺麗だったそうで問題なし
じゃあ中はどうか…というとこれもリフォーム直後なので当たり前だが問題なかった
「これはいい物件だ!」
早速、売却の為に宣伝文を考え始めた友人だったが、
いざ帰ろうとして車内からもう一度物件を見ると何かが引っかかる…違和感がある
調査不足で不良品の、しかも数千万もする建物を購入しようものなら大問題である
友人はもう一度、外から中から物件を歩き回り、ついに違和感の正体に気が付いた
2階の窓が一箇所多いのだ
中から見ると廊下の突き当たりに当たる部分を外から見ると何故か窓がある
当然内側からは見えない…ということは廊下の突き当たりに隠し部屋があるのか?
21: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:12:04.59 ID:N27n2unu0.n
友人は社に戻って現在の物件の持ち主に電話してみた
最初は迷惑そうにしていた先方の担当者だが、ついに真相を語ってくれた
「実はあの部屋は前に事故がありまして」
「父親のいない、母一人子一人で住んでいたらしいのですが」
「その母親が…その、ノイローゼになってしまって」
「子供を虐待して死なせてしまったらしいんですね」
「子供はあの部屋に監禁されていて…まあ酷い有様だったそうで…」
「縁起が悪いということでリフォームしたのですが」
「あの部屋の窓側の壁にですね…ちいさな爪の引っかき傷みたいなのが残ってしまって」
「ペンキを何度上塗りしてもはっきりと浮き上がってくるらしくって…それで仕方なく」
「ああやって廊下をちょっと伸ばして壁で部屋を潰したんですよ…。隠しててすいませんでした」
…友人は勿論物件の購入は断ったそうである。神奈川県で最近実際にあった話。
神奈川でアパート探してる人は気をつけて…
最初は迷惑そうにしていた先方の担当者だが、ついに真相を語ってくれた
「実はあの部屋は前に事故がありまして」
「父親のいない、母一人子一人で住んでいたらしいのですが」
「その母親が…その、ノイローゼになってしまって」
「子供を虐待して死なせてしまったらしいんですね」
「子供はあの部屋に監禁されていて…まあ酷い有様だったそうで…」
「縁起が悪いということでリフォームしたのですが」
「あの部屋の窓側の壁にですね…ちいさな爪の引っかき傷みたいなのが残ってしまって」
「ペンキを何度上塗りしてもはっきりと浮き上がってくるらしくって…それで仕方なく」
「ああやって廊下をちょっと伸ばして壁で部屋を潰したんですよ…。隠しててすいませんでした」
…友人は勿論物件の購入は断ったそうである。神奈川県で最近実際にあった話。
神奈川でアパート探してる人は気をつけて…
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 01:17:44.85 ID:3Pc2n+sU0.n
>>21
|ω・`) ヒィー!そんな物件売らないでよー
迂闊に引越しもできないこんな世の中じゃ
ホリックにも似た話あったねv
|ω・`) ヒィー!そんな物件売らないでよー
迂闊に引越しもできないこんな世の中じゃ
ホリックにも似た話あったねv
27: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:24:14.25 ID:N27n2unu0.n
>>25
|A-) けっこう金かけて引っ越しするのに住めなかったらたまらんね…w
引っ越し大変なのにー
ほー
そういう話もあるのかw
あのマンガってホラー要素あるの?
|A-) けっこう金かけて引っ越しするのに住めなかったらたまらんね…w
引っ越し大変なのにー
ほー
そういう話もあるのかw
あのマンガってホラー要素あるの?
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 01:42:53.56 ID:3Pc2n+sU0.n
>>27
|ω・`) ホリックはホラー要素多いんじゃないかな
結構面白いよー
|ω・`) ホリックはホラー要素多いんじゃないかな
結構面白いよー
30: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:31:14.97 ID:N27n2unu0.n
群発頭痛って病気を知っているか?別名「自殺頭痛」とも呼ばれている。
お前らにも無関係じゃないから、知っておいた方がいい。
これから発症した俺の体験談を書かせてもらう。
4年前の7月。夜中の2時くらいだったと思う。
何の前触れも無く左目の眼球の奥とこめかみに、あり得ないほどの激痛を感じ、飛び起きた。
叫ぶことも出来ず、頭を抱えて蹲っていると、左目から血がボタボタ垂れてきた。
眼球の奥の神経が破裂して、そこから血が流れてるんだと本気で思った。(実際はただの涙だったんだが)
それくらいの激痛だった。
だけどこの「激痛」は、始まりに過ぎず、5分経つ頃にはこれの倍ほどの「超激痛」に見舞われた。
…俺が覚えているのはここまで。ここからは家族の話だ。
2階から聞こえる絶叫に何事かと駆けつけた家族が見た物は、頭を掻きむしって白目を剥いている俺の姿だったそうだ。
ほとんど覚えてないが、完全に錯乱していたんだろう。
そして、家族の制止を振り切って2階から飛び降りてしまった。
全身打撲と右腕の骨折。全治2ヶ月半。
俺は体を痙攣させながら
「殺してくれ!」
と叫んでいたらしい。
自殺未遂だと思った両親は、俺の退院を待って精神科に連れて行った。
この時頭痛の話をすれば良かったんだが、あれがただの頭痛だったのか、
それともほんとに自分が狂ってしまったのか分からなくなっていたので、とりあえず従った。
結果として精神に異常は無かった。
お前らにも無関係じゃないから、知っておいた方がいい。
これから発症した俺の体験談を書かせてもらう。
4年前の7月。夜中の2時くらいだったと思う。
何の前触れも無く左目の眼球の奥とこめかみに、あり得ないほどの激痛を感じ、飛び起きた。
叫ぶことも出来ず、頭を抱えて蹲っていると、左目から血がボタボタ垂れてきた。
眼球の奥の神経が破裂して、そこから血が流れてるんだと本気で思った。(実際はただの涙だったんだが)
それくらいの激痛だった。
だけどこの「激痛」は、始まりに過ぎず、5分経つ頃にはこれの倍ほどの「超激痛」に見舞われた。
…俺が覚えているのはここまで。ここからは家族の話だ。
2階から聞こえる絶叫に何事かと駆けつけた家族が見た物は、頭を掻きむしって白目を剥いている俺の姿だったそうだ。
ほとんど覚えてないが、完全に錯乱していたんだろう。
そして、家族の制止を振り切って2階から飛び降りてしまった。
全身打撲と右腕の骨折。全治2ヶ月半。
俺は体を痙攣させながら
「殺してくれ!」
と叫んでいたらしい。
自殺未遂だと思った両親は、俺の退院を待って精神科に連れて行った。
この時頭痛の話をすれば良かったんだが、あれがただの頭痛だったのか、
それともほんとに自分が狂ってしまったのか分からなくなっていたので、とりあえず従った。
結果として精神に異常は無かった。
31: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:32:48.62 ID:N27n2unu0.n
この時診てくれた先生が内科を少しかじっていて、
両親が俺が飛び降りた時の状況を話していたとき、先生が俺の方を見て
「もしかして凄い頭痛に襲われなかったか?」
と。
「はい…今までに経験したことも無いような頭痛に襲われました」
「断定は出来ないが、それほどの痛みなら群発頭痛の可能性がある」
と。
群発頭痛。
偏頭痛や緊張性頭痛と同じ慢性的な頭痛で、一度発症すると年に1~3回、
群発期は約1ヶ月間毎日「超激痛」に襲われる。痛みが続く時間は15分~1時間くらいで、それが1日1~3回。
現在確立した治療法は無い。
俺が「群発頭痛」と診断されて医者から最初に聞かされた言葉
「この頭痛は死ぬほどの痛みを伴うが、実際に死ぬ事はない。
気の毒だが、治療法が確立されていない現状では、これくらいしか言えない」
目の前が真っ暗になった。文字通り絶望した。
お前ら、自分の親指を見てくれ。
その親指くらいの小人が、眼球の奥にある神経や肉を悪意に満ちた顔で食い散らかす。
群発頭痛を例えると、そういう痛みだ。
一度発作が起きたら、もう動くことも話すことも出来ない。
仕事中だろうが食事中だろうが、頭痛は突然やってくる。
俺の場合は夜中に来る事が多くて、ひどい時は
痛みで目を覚ます→痛みで失神する→痛みで目を覚ます→痛みで失神する
これを1時間くらい繰り返す。
日中にでかいのが来たときは最悪だ。本気で死を考える。
両親が俺が飛び降りた時の状況を話していたとき、先生が俺の方を見て
「もしかして凄い頭痛に襲われなかったか?」
と。
「はい…今までに経験したことも無いような頭痛に襲われました」
「断定は出来ないが、それほどの痛みなら群発頭痛の可能性がある」
と。
群発頭痛。
偏頭痛や緊張性頭痛と同じ慢性的な頭痛で、一度発症すると年に1~3回、
群発期は約1ヶ月間毎日「超激痛」に襲われる。痛みが続く時間は15分~1時間くらいで、それが1日1~3回。
現在確立した治療法は無い。
俺が「群発頭痛」と診断されて医者から最初に聞かされた言葉
「この頭痛は死ぬほどの痛みを伴うが、実際に死ぬ事はない。
気の毒だが、治療法が確立されていない現状では、これくらいしか言えない」
目の前が真っ暗になった。文字通り絶望した。
お前ら、自分の親指を見てくれ。
その親指くらいの小人が、眼球の奥にある神経や肉を悪意に満ちた顔で食い散らかす。
群発頭痛を例えると、そういう痛みだ。
一度発作が起きたら、もう動くことも話すことも出来ない。
仕事中だろうが食事中だろうが、頭痛は突然やってくる。
俺の場合は夜中に来る事が多くて、ひどい時は
痛みで目を覚ます→痛みで失神する→痛みで目を覚ます→痛みで失神する
これを1時間くらい繰り返す。
日中にでかいのが来たときは最悪だ。本気で死を考える。
33: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:34:18.97 ID:N27n2unu0.n
最初にこの頭痛が別名「自殺頭痛」と呼ばれているって書いたけど、
日本ではこの病気が原因で自殺したって話は余り聞かない。
だけど、アメリカではこの病気が原因で自殺する人が多いらしい。なんでだと思う?
日本人が忍耐強いからじゃないぜ。
アメリカ人の場合、この頭痛に襲われると衝動的に銃で頭を撃ち抜いてしまうんだそうだ。
俺にはその気持ちがよく分かる。
最大の頭痛が来たときは本当に「死」しか考えられなくなる。
この時もし自分の部屋に銃があったら俺も頭を撃ち抜いてる可能性が高い。楽に死ねるから。
俺はこの病気に冒されるまで「癌や外傷でもない限り、人間の体は痛みに耐えるように出来てる」と勝手に思ってた。
でもそれは間違いだった。
耐えられない。
俺の限界値が低いとかそういうレベルじゃなく、人類で耐えられる奴はいないんじゃないかって思う。
1度の頭痛で最大1~2時間くらいだから何とかもってるようなもんで、これが半日とか丸1日だったら、まず無理だね。
100%発狂して死ぬ。
日本ではこの病気が原因で自殺したって話は余り聞かない。
だけど、アメリカではこの病気が原因で自殺する人が多いらしい。なんでだと思う?
日本人が忍耐強いからじゃないぜ。
アメリカ人の場合、この頭痛に襲われると衝動的に銃で頭を撃ち抜いてしまうんだそうだ。
俺にはその気持ちがよく分かる。
最大の頭痛が来たときは本当に「死」しか考えられなくなる。
この時もし自分の部屋に銃があったら俺も頭を撃ち抜いてる可能性が高い。楽に死ねるから。
俺はこの病気に冒されるまで「癌や外傷でもない限り、人間の体は痛みに耐えるように出来てる」と勝手に思ってた。
でもそれは間違いだった。
耐えられない。
俺の限界値が低いとかそういうレベルじゃなく、人類で耐えられる奴はいないんじゃないかって思う。
1度の頭痛で最大1~2時間くらいだから何とかもってるようなもんで、これが半日とか丸1日だったら、まず無理だね。
100%発狂して死ぬ。
35: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:35:38.23 ID:N27n2unu0.n
俺はもし3年以内にこの病気が治らず、治療法も発見されなかったら自殺するつもりだ。
この頭痛が何十年も続くなら、生きていても仕方ないって本気で思う。この事は両親にも話してある。
本来なら引っぱたかれて泣かれるような話だが、
医者から群発頭痛がどれだけ凄惨な痛みを伴うか聞かされてる両親は、否定も肯定もしなかった。
俺は夜中に来ることが殆どだから、この4年間、恐怖心で慢性的な睡眠不足だ。
最後に。
この病気は発症の原因が解明されていない。
ようするに、これを読んでるお前らも発症する可能性があるってことだ。
マンションの2階以上に住んでる奴は気を付けろよ。
初めて発症したときは転げ回るだけじゃ済まないぜ。
この頭痛が何十年も続くなら、生きていても仕方ないって本気で思う。この事は両親にも話してある。
本来なら引っぱたかれて泣かれるような話だが、
医者から群発頭痛がどれだけ凄惨な痛みを伴うか聞かされてる両親は、否定も肯定もしなかった。
俺は夜中に来ることが殆どだから、この4年間、恐怖心で慢性的な睡眠不足だ。
最後に。
この病気は発症の原因が解明されていない。
ようするに、これを読んでるお前らも発症する可能性があるってことだ。
マンションの2階以上に住んでる奴は気を付けろよ。
初めて発症したときは転げ回るだけじゃ済まないぜ。
38: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 01:44:02.09 ID:N27n2unu0.n
友人が体験した実話。
仕事で出張し、ビジネスホテルに泊まった時の話なんだが、
シングルの狭い部屋に、異常に大きな額縁の絵が飾ってあったんだと。
ここまではよく怪談で聞くありがちな話で、友人も
「もしかして裏にお札でもあるのかな?」
と額縁をめくって見たけど結局何も無し。
なーんだツマンネー とその夜は早めに寝たら、立て続けに怖い夢を見たらしい。
最初はそのホテルのバスルームから青白い女が出てきて友人が寝てるベッドに近づき、周りをウロウロしてる夢。
その次が、同じ青白い女が窓から入ってきてまた友人の周りを回ってるんだがずーっと
「どこ?どこ?どこ?どこ?…」
とぼそぼそ呟いているように聞こえたらしい。
朝まで、同じ青白い女が何度も夢に出てきて、その部屋内を徘徊していたとか。
さすがに怖くなったらしく、明け方に汗びっしょりで眼が覚めたそうだ。
この部屋にはやっぱり何かあるんじゃないか?と思ってもう一度、大きな額縁や机を調べたけど何もない。
「おかしいな」
と思いつつ、ベッドに眼を向けると、ベットの台座?とマットレスの間に赤い紙らしきものが挟まっているのに気づいたそうだ。
そこで、ベットの台座?からマットレスをずらして見ると、
そこには ベッドの台座一面にお札がびっしりと並べられていたそうだ。
友人はさすがに気持ち悪くて、思わずホテルのフロントに電話をして問い詰めたところ、
フロントの係の人がすぐ飛んできて、その一泊分の宿泊費を返金してくれたそうだ。
友人が泊まった晩ホテルは満室で、運悪くあの部屋に当たったらしい。
友人はそれ以来、ホテルに泊まると必ずベッドの下まで点検するクセがついてしまったそうだ。
ちなみに、そのホテルはまだご健在だそうだ。。
仕事で出張し、ビジネスホテルに泊まった時の話なんだが、
シングルの狭い部屋に、異常に大きな額縁の絵が飾ってあったんだと。
ここまではよく怪談で聞くありがちな話で、友人も
「もしかして裏にお札でもあるのかな?」
と額縁をめくって見たけど結局何も無し。
なーんだツマンネー とその夜は早めに寝たら、立て続けに怖い夢を見たらしい。
最初はそのホテルのバスルームから青白い女が出てきて友人が寝てるベッドに近づき、周りをウロウロしてる夢。
その次が、同じ青白い女が窓から入ってきてまた友人の周りを回ってるんだがずーっと
「どこ?どこ?どこ?どこ?…」
とぼそぼそ呟いているように聞こえたらしい。
朝まで、同じ青白い女が何度も夢に出てきて、その部屋内を徘徊していたとか。
さすがに怖くなったらしく、明け方に汗びっしょりで眼が覚めたそうだ。
この部屋にはやっぱり何かあるんじゃないか?と思ってもう一度、大きな額縁や机を調べたけど何もない。
「おかしいな」
と思いつつ、ベッドに眼を向けると、ベットの台座?とマットレスの間に赤い紙らしきものが挟まっているのに気づいたそうだ。
そこで、ベットの台座?からマットレスをずらして見ると、
そこには ベッドの台座一面にお札がびっしりと並べられていたそうだ。
友人はさすがに気持ち悪くて、思わずホテルのフロントに電話をして問い詰めたところ、
フロントの係の人がすぐ飛んできて、その一泊分の宿泊費を返金してくれたそうだ。
友人が泊まった晩ホテルは満室で、運悪くあの部屋に当たったらしい。
友人はそれ以来、ホテルに泊まると必ずベッドの下まで点検するクセがついてしまったそうだ。
ちなみに、そのホテルはまだご健在だそうだ。。
45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 01:51:45.87 ID:3Pc2n+sU0.n
>>38
最近は絵の裏じゃない事があるのか…
最近は絵の裏じゃない事があるのか…
46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 01:52:39.03 ID:xGjVm/J30.n
>>38
この女が探してるのって……友人か
札が結界になって見えなくなってるのか
この女が探してるのって……友人か
札が結界になって見えなくなってるのか
50: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:01:28.48 ID:N27n2unu0.n
半年くらい前、怖い体験をした。心霊現象ではないが、かなり気持ち悪い体験だ。
長くなると思うから適当に読み流してくれても構わない。
中学生だった頃、俺のクラスに霊感少女がいた。
家が神社だか何からしいのだが、概観は普通の家だったし、
クラスのみんなは俺も含めて、彼女のことをうそつきだと言って苛めていた。
だが、からかい半分で俺の守護霊見て、とか俺の悩み事あてて、と言うと必ず信憑性があることを言われたり、
悩み事を言い当てられたりして、皆には言ってなかったけど俺は彼女のことが少し怖かった。
卒業してからは高校も違った(というか、彼女は高校に行かなかったらしい)のもあり
全然付き合いがなくなっていたし、今の生活が楽しくてすっかり忘れていた。
今では反省しているが、高校行き始めてからの俺は結構女の子を傷つけるような生活をしてた。
二股かけたり酷いふり方したり、相当恨みを買ってたんだが、ある日俺宛に小さな荷物が届いた。
中身は手編みの真っ赤なマフラーで、俺はてっきり
俺のことを好いてる女の子からのものだろうと思ってニヤニヤしながら部屋に持ち帰った。
部屋の戸をしめた時に、何か変な、なまあったかいような空気が頬にかかったが、気にせずにマフラーを広げてみた。
くるくる巻かれてたマフラーが伸びると同時に、床にごそりと何か変な固まりが落ちた。
よく見ると、胴回りが腕の太さほどもある、でかいわら人形だった。
よく見ないと解らなかったのは、錆びた釘がダンゴになるくらい打ち込まれていたからだ。
俺はゾッとして、思わずわら人形を足で蹴って机の下に追いやってしまった。
自分にこんなことが起きたのは初めてで、心臓がバクバクいってどうしたらいいかわからなかった。
とりあえず友達に電話したんだが、みんなウソつけwwwとか言って笑って相手にしてくれない。
長くなると思うから適当に読み流してくれても構わない。
中学生だった頃、俺のクラスに霊感少女がいた。
家が神社だか何からしいのだが、概観は普通の家だったし、
クラスのみんなは俺も含めて、彼女のことをうそつきだと言って苛めていた。
だが、からかい半分で俺の守護霊見て、とか俺の悩み事あてて、と言うと必ず信憑性があることを言われたり、
悩み事を言い当てられたりして、皆には言ってなかったけど俺は彼女のことが少し怖かった。
卒業してからは高校も違った(というか、彼女は高校に行かなかったらしい)のもあり
全然付き合いがなくなっていたし、今の生活が楽しくてすっかり忘れていた。
今では反省しているが、高校行き始めてからの俺は結構女の子を傷つけるような生活をしてた。
二股かけたり酷いふり方したり、相当恨みを買ってたんだが、ある日俺宛に小さな荷物が届いた。
中身は手編みの真っ赤なマフラーで、俺はてっきり
俺のことを好いてる女の子からのものだろうと思ってニヤニヤしながら部屋に持ち帰った。
部屋の戸をしめた時に、何か変な、なまあったかいような空気が頬にかかったが、気にせずにマフラーを広げてみた。
くるくる巻かれてたマフラーが伸びると同時に、床にごそりと何か変な固まりが落ちた。
よく見ると、胴回りが腕の太さほどもある、でかいわら人形だった。
よく見ないと解らなかったのは、錆びた釘がダンゴになるくらい打ち込まれていたからだ。
俺はゾッとして、思わずわら人形を足で蹴って机の下に追いやってしまった。
自分にこんなことが起きたのは初めてで、心臓がバクバクいってどうしたらいいかわからなかった。
とりあえず友達に電話したんだが、みんなウソつけwwwとか言って笑って相手にしてくれない。
51: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:03:26.26 ID:N27n2unu0.n
言い知れない恐怖というか、気持ち悪さみたいなので背中が震えて、
ふと頭に浮かんだのが中学時代の、例の霊感少女のことだった。
卒アルと文集を引っ張り出して、彼女の自宅の電話番号に電話してみた。
本当だったら近所の神社とかに持っていけばそれでよかったかも知れないんだが、
動転しててそういう発想は出てこなかった。
電話に出たのは霊感少女(Sさん)だった。
俺は慌てて名前も名乗らずに
「う、うちにわら人形届いて、赤いマフラーが、それが…」
とわけのわからない説明をしたんだが、Sさんはすぐに
「○(俺の苗字)くんですよね?今日これから行って大丈夫?」
と聞いてくれた。
今日は親も仕事で遅くなるらしいので、藁をも縋る思いで頷きながらウンウン言った。
彼女は午後の3時くらいには家に行けそうだと言うので、目印になるガススタで待ち合わせすることにした。
電話を切ったあと、俺はとにかく部屋にいたくなくて、エロ本だけさっさと片付けてから部屋を出て居間で
ハラハラしがら時間が来るのを待ったんだが、上の部屋(居間の真上が俺の部屋)から、コツコツとへんな音がする。
怖くなってテレビつけてみるが、音はだんだんでかくなった。
足音とかじゃなくて、ごん、ごん、って感じの、何か床に叩きつけてるみたいな音だった。
部屋を見にいいこうかどうしようか悩んでるうちに約束の3時が近くなってしまったので、近所のガススタに行った。
歩いて少し冷静になってくると、俺にあんなものを送ったのが
誰なんだろうとかそういうのが頭に浮かんできて、腹が立ってきた。
3時少し前になって、Sさんが原付に乗ってやってきた。
Sさんは中学時代の面影も少しあったが、切れ長の美人になってた。
秋にしてはでかくて厚そうなコート着てて、足元はなんか、着物?みたいな感じでひらひらしてた。
家までの道で、とりあえずの状況と、変な音がするのをSさんに話した。
Sさんは原付を押しながらうんうんと頷いてたが、怖いくらい何も喋らなくて少し気味が悪いと思った。
ふと頭に浮かんだのが中学時代の、例の霊感少女のことだった。
卒アルと文集を引っ張り出して、彼女の自宅の電話番号に電話してみた。
本当だったら近所の神社とかに持っていけばそれでよかったかも知れないんだが、
動転しててそういう発想は出てこなかった。
電話に出たのは霊感少女(Sさん)だった。
俺は慌てて名前も名乗らずに
「う、うちにわら人形届いて、赤いマフラーが、それが…」
とわけのわからない説明をしたんだが、Sさんはすぐに
「○(俺の苗字)くんですよね?今日これから行って大丈夫?」
と聞いてくれた。
今日は親も仕事で遅くなるらしいので、藁をも縋る思いで頷きながらウンウン言った。
彼女は午後の3時くらいには家に行けそうだと言うので、目印になるガススタで待ち合わせすることにした。
電話を切ったあと、俺はとにかく部屋にいたくなくて、エロ本だけさっさと片付けてから部屋を出て居間で
ハラハラしがら時間が来るのを待ったんだが、上の部屋(居間の真上が俺の部屋)から、コツコツとへんな音がする。
怖くなってテレビつけてみるが、音はだんだんでかくなった。
足音とかじゃなくて、ごん、ごん、って感じの、何か床に叩きつけてるみたいな音だった。
部屋を見にいいこうかどうしようか悩んでるうちに約束の3時が近くなってしまったので、近所のガススタに行った。
歩いて少し冷静になってくると、俺にあんなものを送ったのが
誰なんだろうとかそういうのが頭に浮かんできて、腹が立ってきた。
3時少し前になって、Sさんが原付に乗ってやってきた。
Sさんは中学時代の面影も少しあったが、切れ長の美人になってた。
秋にしてはでかくて厚そうなコート着てて、足元はなんか、着物?みたいな感じでひらひらしてた。
家までの道で、とりあえずの状況と、変な音がするのをSさんに話した。
Sさんは原付を押しながらうんうんと頷いてたが、怖いくらい何も喋らなくて少し気味が悪いと思った。
54: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:05:21.40 ID:N27n2unu0.n
家に着くとSさんが厚いコートを脱いだ。
コートの中には思った通り着物を着てたんだが、巫女さんとかそういう感じじゃなくて、
変な目玉?というか丸とかぐるぐるした模様がある着物(袖とかえりに{}をつないだみたいなのがあった)で、
見慣れない感じの着物だった。
本格的だなぁ、この人ならなんとかしてくれるかも、と思った。
説明は歩きながらしたし、Sさんが
「上ですよね、案内してください」
というので、ハラハラしながら自分の部屋に案内した。(ごんごんいってた音は止んでた)
部屋の中は生暖かくてやな感じで、机の下に相変わらず釘ダンゴになったわら人形がある。
昨日掃除したばっかだったから部屋は綺麗で、Sさんは机の前に座って、
和紙みたいなのにわら人形を乗せて机に上げた。
「あ、あとマフラーが…」
と床に落としてたマフラーを指差そうとしたんだが、マフラーが部屋に見当たらない。探してもどこにもない。
Sさんはとりあえずマフラーはいいので水を持ってきてください、と言ったので、
首を傾げながらもヤカンに水を入れ、部屋に戻るとSさんが机の前であぐらをかきながら、わら人形を睨んでいた。
変な呪文とか祈祷とかするんじゃないかとドキドキしたが、Sさんは座ったまま動かない。
10分くらいして漸くSさんがふーっと息を吐いたので俺
「あ、みず…ここ置いといていい?」
と聞くと、
Sさん「貸してください」
Sさんはヤカンを持って、もう片方の手に小さなビンを持って、
ビンを握りながらワラ人形に少し水をかけた。(Sさんが持って来た)
俺は斜め後ろに正座してそれを見てたんだが、改めて見ると
ワラ人形の胴体が不自然に膨らんでいて、Sさんはそれに水をかけてるようだった。
コートの中には思った通り着物を着てたんだが、巫女さんとかそういう感じじゃなくて、
変な目玉?というか丸とかぐるぐるした模様がある着物(袖とかえりに{}をつないだみたいなのがあった)で、
見慣れない感じの着物だった。
本格的だなぁ、この人ならなんとかしてくれるかも、と思った。
説明は歩きながらしたし、Sさんが
「上ですよね、案内してください」
というので、ハラハラしながら自分の部屋に案内した。(ごんごんいってた音は止んでた)
部屋の中は生暖かくてやな感じで、机の下に相変わらず釘ダンゴになったわら人形がある。
昨日掃除したばっかだったから部屋は綺麗で、Sさんは机の前に座って、
和紙みたいなのにわら人形を乗せて机に上げた。
「あ、あとマフラーが…」
と床に落としてたマフラーを指差そうとしたんだが、マフラーが部屋に見当たらない。探してもどこにもない。
Sさんはとりあえずマフラーはいいので水を持ってきてください、と言ったので、
首を傾げながらもヤカンに水を入れ、部屋に戻るとSさんが机の前であぐらをかきながら、わら人形を睨んでいた。
変な呪文とか祈祷とかするんじゃないかとドキドキしたが、Sさんは座ったまま動かない。
10分くらいして漸くSさんがふーっと息を吐いたので俺
「あ、みず…ここ置いといていい?」
と聞くと、
Sさん「貸してください」
Sさんはヤカンを持って、もう片方の手に小さなビンを持って、
ビンを握りながらワラ人形に少し水をかけた。(Sさんが持って来た)
俺は斜め後ろに正座してそれを見てたんだが、改めて見ると
ワラ人形の胴体が不自然に膨らんでいて、Sさんはそれに水をかけてるようだった。
55: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:08:11.84 ID:N27n2unu0.n
その後、着物の中から変な、彫刻してある棒みたいなのを出して、
小さいビンの中に入ってた水みたいのを棒ではねさせてワラ人形にかけた。
それから、指で一本一本ワラ人形の釘を引き抜いていったんだが、
最後に残った一本だけがどうしても抜けないようだった。
Sさんが
「抜けますか?」
というので気持ち悪かったが釘を引き抜こうとしてみたけど、ワラにしては固い何かに刺さってるみたいだった。
結局Sさんにカッターを貸して、ワラ人形の腹を開いてもらったら、
釘の刺さった、5センチ四方くらいの小さな木箱が出てきた。
異様だったのは、木箱が長い髪の毛でぐるぐる巻きにされていた事。
Sさんはそれもカッターで切って開けようとしてるので、さすがにびびって
「大丈夫なんですか?」
と聞いてみたんだが、Sさんは軽く
「平気平気」
と言いながら髪を切り、箱を開けた途端に、異様な匂いがしてきた。
箱の中には、何か白いティッシュのようなものが入ってた。
Sさんが持参した箸みたいなもので器用に摘み出すと、血みたいなものがこびりついたティッシュだった。
生臭いみたいないやな匂いがする。
「非常に言いにくいんですが、…これは多分経血だと思います」
Sさんにそう言われて、俺は吐き気がした。
箱の中からは次々と、マニキュアが塗られたまま爪切りで切られたらしい爪と、
血(多分経血なんじゃないだろうか)にからまってガビガビになった髪の毛の固まりが出てきた。
吐き気のする匂いでクラクラしていると、Sさんはそれらのものをさっきの小さいビンに入れて、箱を閉じた。
小さいビンの中に入ってた水みたいのを棒ではねさせてワラ人形にかけた。
それから、指で一本一本ワラ人形の釘を引き抜いていったんだが、
最後に残った一本だけがどうしても抜けないようだった。
Sさんが
「抜けますか?」
というので気持ち悪かったが釘を引き抜こうとしてみたけど、ワラにしては固い何かに刺さってるみたいだった。
結局Sさんにカッターを貸して、ワラ人形の腹を開いてもらったら、
釘の刺さった、5センチ四方くらいの小さな木箱が出てきた。
異様だったのは、木箱が長い髪の毛でぐるぐる巻きにされていた事。
Sさんはそれもカッターで切って開けようとしてるので、さすがにびびって
「大丈夫なんですか?」
と聞いてみたんだが、Sさんは軽く
「平気平気」
と言いながら髪を切り、箱を開けた途端に、異様な匂いがしてきた。
箱の中には、何か白いティッシュのようなものが入ってた。
Sさんが持参した箸みたいなもので器用に摘み出すと、血みたいなものがこびりついたティッシュだった。
生臭いみたいないやな匂いがする。
「非常に言いにくいんですが、…これは多分経血だと思います」
Sさんにそう言われて、俺は吐き気がした。
箱の中からは次々と、マニキュアが塗られたまま爪切りで切られたらしい爪と、
血(多分経血なんじゃないだろうか)にからまってガビガビになった髪の毛の固まりが出てきた。
吐き気のする匂いでクラクラしていると、Sさんはそれらのものをさっきの小さいビンに入れて、箱を閉じた。
56: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:09:14.70 ID:N27n2unu0.n
Sさん「これで多分大丈夫だと思います。ただ、今日から一週間くらいは、なまぐさもの…
お肉とか魚とか、そういうのは食べないで、苦手でなければ日本酒を沢山飲んでください。
ちょっと一休みしたら、説明しますね」
Sさんがにこにこ笑顔を作りながら言うので、俺は安心したのと気持ち悪いのとで、
早く部屋を出たくて堪らなくなって、居間に下りた。
Sさんも切ったわら人形や釘をビニール袋にいれて、すぐに降りてきた。
水を飲んで一息ついたら、大分気分は楽になった。
Sさんが大まかな説明をしてくれるというので、ビニール袋に入ったものはできるだけみないようにしながら聞く事にした。
開口一番、Sさんに
「Y町の△って部落に住んでる方、ご存知ないですか?」
と言われた。
確か二年くらい前に付き合ってた彼女が、そこの出身の子だった。
可愛いけど嫉妬や束縛が強くて、3ヶ月も付き合ったら嫌になってしまい、
別れたのだがそれからも何回も電話が来たりした。
最近は来なくなってたのだが、そのことを言うと、この人形を送ったのはおそらくその子だろう、と言われた。
俺は腹が立って、すぐにそいつを呼び出そうかと思った。
が、Sさんは言葉を強くして、
「今後一切、その彼女さんに干渉しないでください、町で会っても電話が来ても、
絶対に声をかけたり、睨んだり意識したりしないで、とにかく無視してください。
今後、似たようなものがまた送られてくる可能性は十分あります。
彼女がこのまじないに対する知識を増やせば増やすほど、影響も強くなると思うんです。
もし送られてきたら、意識を逸らして、できるだけ彼女のことを考えないようにしてください。
そうしないと、私なんかじゃ対処できない状態になります。」
以下は、Sさんがわかりやすく説明してくれた事を書き出してみる。
お肉とか魚とか、そういうのは食べないで、苦手でなければ日本酒を沢山飲んでください。
ちょっと一休みしたら、説明しますね」
Sさんがにこにこ笑顔を作りながら言うので、俺は安心したのと気持ち悪いのとで、
早く部屋を出たくて堪らなくなって、居間に下りた。
Sさんも切ったわら人形や釘をビニール袋にいれて、すぐに降りてきた。
水を飲んで一息ついたら、大分気分は楽になった。
Sさんが大まかな説明をしてくれるというので、ビニール袋に入ったものはできるだけみないようにしながら聞く事にした。
開口一番、Sさんに
「Y町の△って部落に住んでる方、ご存知ないですか?」
と言われた。
確か二年くらい前に付き合ってた彼女が、そこの出身の子だった。
可愛いけど嫉妬や束縛が強くて、3ヶ月も付き合ったら嫌になってしまい、
別れたのだがそれからも何回も電話が来たりした。
最近は来なくなってたのだが、そのことを言うと、この人形を送ったのはおそらくその子だろう、と言われた。
俺は腹が立って、すぐにそいつを呼び出そうかと思った。
が、Sさんは言葉を強くして、
「今後一切、その彼女さんに干渉しないでください、町で会っても電話が来ても、
絶対に声をかけたり、睨んだり意識したりしないで、とにかく無視してください。
今後、似たようなものがまた送られてくる可能性は十分あります。
彼女がこのまじないに対する知識を増やせば増やすほど、影響も強くなると思うんです。
もし送られてきたら、意識を逸らして、できるだけ彼女のことを考えないようにしてください。
そうしないと、私なんかじゃ対処できない状態になります。」
以下は、Sさんがわかりやすく説明してくれた事を書き出してみる。
58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 02:12:01.60 ID:3Pc2n+sU0.n
>>56
|ω・`) おお!正統派(?)キタ!
|ω・`) おお!正統派(?)キタ!
62: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:20:34.40 ID:N27n2unu0.n
>>58
|A-) なかなかだよねw
やっぱり箱ってのは何かを閉じ込めておけるからいろいろ使われるんだろうか
|A-) なかなかだよねw
やっぱり箱ってのは何かを閉じ込めておけるからいろいろ使われるんだろうか
57: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:11:48.54 ID:N27n2unu0.n
送られてきたものの、わら人形部分はほとんどカムフラージュというか、
送った本人が見た目の迫力を出すためにやった事だろう。
問題は腹に入ってた箱で、Y町の付近にはハコマワシという独特の豊作を願うおまじないがある。
小さい箱の中に豊作を願うお供物を入れて、畑や田んぼに埋めるおまじない。
簡単にいうと、願い事を象徴するもの(家を丈夫にしたいなら丈夫な木の枝、田んぼの豊作ならお米、
畑の豊作なら育てる農作物とか)を箱に入れて、影響を及ぼしたいもの
(畑や田んぼ、家の土台など)に埋める民間のまじないらしい。
今でもやってる家が多いのが△という部落。
経血や髪やお洒落した爪は性や嫉妬の象徴で、それを影響を及ぼしたいもの、つまり俺に送ったらしい。
本当なら凄く怖いまじないというか呪いなのだが、見聞きした形だけを真似したものらしく、
おまじないの作法も道具もめちゃくちゃなものだったらしいから
「平気平気」
だった。
が、送った彼女が作法や道具などの知識をもって改めてこれを送ったら、よくないことが起こる。
が、もともと家主と家、地主と畑などの関係があるから成立するおまじないで、
関係のない人が関係のない土地に埋めても効果がない、ので、
彼女のことをできるだけ考えないようにして、忘れてしまえばいい。
おおまかに言うとこういう事らしい。
もともと俺の住んでいる地域はY町含めてへんな行事やまつりが多い場所で、
Sさんいわくこの他にも今回みたいに呪いに転用できそうなまじないは沢山あるのだそうだ。
一通り説明した後、Sさんは俺に紙に包んだ塩をくれた。
夜になったら部屋に撒くように言って、そのまま原付に乗って帰っていった。
後でSさんから聞いたのだが、あのわら人形や箱とその中身はY町の△部落の河原に埋めて返してきたそうだ。
夜になって塩を撒いたのだが、時間がたつと俺はだんだん半信半疑になってきた。
考えないようにと言われても送った彼女の事が気になるし、腹もたつ。
今となっては本当にバカとしか言いようがないのだが、肉も魚も普通に食って、もやもやしたまま眠った。
送った本人が見た目の迫力を出すためにやった事だろう。
問題は腹に入ってた箱で、Y町の付近にはハコマワシという独特の豊作を願うおまじないがある。
小さい箱の中に豊作を願うお供物を入れて、畑や田んぼに埋めるおまじない。
簡単にいうと、願い事を象徴するもの(家を丈夫にしたいなら丈夫な木の枝、田んぼの豊作ならお米、
畑の豊作なら育てる農作物とか)を箱に入れて、影響を及ぼしたいもの
(畑や田んぼ、家の土台など)に埋める民間のまじないらしい。
今でもやってる家が多いのが△という部落。
経血や髪やお洒落した爪は性や嫉妬の象徴で、それを影響を及ぼしたいもの、つまり俺に送ったらしい。
本当なら凄く怖いまじないというか呪いなのだが、見聞きした形だけを真似したものらしく、
おまじないの作法も道具もめちゃくちゃなものだったらしいから
「平気平気」
だった。
が、送った彼女が作法や道具などの知識をもって改めてこれを送ったら、よくないことが起こる。
が、もともと家主と家、地主と畑などの関係があるから成立するおまじないで、
関係のない人が関係のない土地に埋めても効果がない、ので、
彼女のことをできるだけ考えないようにして、忘れてしまえばいい。
おおまかに言うとこういう事らしい。
もともと俺の住んでいる地域はY町含めてへんな行事やまつりが多い場所で、
Sさんいわくこの他にも今回みたいに呪いに転用できそうなまじないは沢山あるのだそうだ。
一通り説明した後、Sさんは俺に紙に包んだ塩をくれた。
夜になったら部屋に撒くように言って、そのまま原付に乗って帰っていった。
後でSさんから聞いたのだが、あのわら人形や箱とその中身はY町の△部落の河原に埋めて返してきたそうだ。
夜になって塩を撒いたのだが、時間がたつと俺はだんだん半信半疑になってきた。
考えないようにと言われても送った彼女の事が気になるし、腹もたつ。
今となっては本当にバカとしか言いようがないのだが、肉も魚も普通に食って、もやもやしたまま眠った。
59: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:14:13.85 ID:N27n2unu0.n
本当に恐いのはその夜だった。
例の彼女と付き合ってた頃の夢を見たのだ。
バレンタインにデートしようと待ち合わせをしてる場面だった。
豪雪で、雪を掻き分けながら待ち合わせ場所に向かっている途中、
不意に彼女が後ろに現れたかと思うと、赤いマフラーでぎりぎり首を締めてきた。
胸が苦しくなって、むかむかして気持ち悪くて、抵抗しようとしても
何時の間にか体が埋まるほど雪が積もっていて、もがきながら苦しんだ。
いよいよ意識が遠のいて、はっと目が醒めると、汚い話だが寝ゲロをしていた。
仰向けで寝ていたので嘔吐物が喉に詰まって、咳き込みながら起き上がった。
首には特に痕も傷も無かったが、やけにリアルな感覚が思い出されて気持ち悪かった。
その夢が毎晩続いて、吐いて目が醒めるを一週間ほど繰り返したある日、目が醒めたら病院のベッドに居た。
夜中に俺の部屋からゴンゴン音がして、様子を見にきたら嘔吐物を口に詰まらせて窒息してたんだそうだ。
親が俺の携帯から知り合いに連絡を入れたらしく、何人かの友達が見舞いに来た…その中にSさんが居た。
Sさんは全部見通したみたいな目で一言
「なまぐさもの食べたでしょ」
と言った。
俺はその時まで、なまぐさものを禁止されたのをすっかり忘れていて、
あっ…という顔をしたら、Sさんは呆れたように溜息をついた。
「経血や髪や、人間のからだの一部を仕込んだ人形っていうのは必ず何かおかしなものがとりつくものなんです。
なまぐさものを禁じたり日本酒を勧めたのは、そういうものから体を守る為なんです。」
俺はようやく今回の事の恐ろしさに気付いて、夢の事も全部Sさんに話して助けを求めた。
Sさんは
「とにかくこれからは、私の言うことを必ず守ってください。病院食で魚やお肉が出た場合は、
食べた後に必ず塩を指につまんで、喉から胸までなぞってください。
お酒は無理でしょうから、その代わりに水や利尿効果のあるものをできるだけ沢山飲んで、体の中を綺麗に保ってください」
と、わざわざ紙にメモまでして渡してくれた。
例の彼女と付き合ってた頃の夢を見たのだ。
バレンタインにデートしようと待ち合わせをしてる場面だった。
豪雪で、雪を掻き分けながら待ち合わせ場所に向かっている途中、
不意に彼女が後ろに現れたかと思うと、赤いマフラーでぎりぎり首を締めてきた。
胸が苦しくなって、むかむかして気持ち悪くて、抵抗しようとしても
何時の間にか体が埋まるほど雪が積もっていて、もがきながら苦しんだ。
いよいよ意識が遠のいて、はっと目が醒めると、汚い話だが寝ゲロをしていた。
仰向けで寝ていたので嘔吐物が喉に詰まって、咳き込みながら起き上がった。
首には特に痕も傷も無かったが、やけにリアルな感覚が思い出されて気持ち悪かった。
その夢が毎晩続いて、吐いて目が醒めるを一週間ほど繰り返したある日、目が醒めたら病院のベッドに居た。
夜中に俺の部屋からゴンゴン音がして、様子を見にきたら嘔吐物を口に詰まらせて窒息してたんだそうだ。
親が俺の携帯から知り合いに連絡を入れたらしく、何人かの友達が見舞いに来た…その中にSさんが居た。
Sさんは全部見通したみたいな目で一言
「なまぐさもの食べたでしょ」
と言った。
俺はその時まで、なまぐさものを禁止されたのをすっかり忘れていて、
あっ…という顔をしたら、Sさんは呆れたように溜息をついた。
「経血や髪や、人間のからだの一部を仕込んだ人形っていうのは必ず何かおかしなものがとりつくものなんです。
なまぐさものを禁じたり日本酒を勧めたのは、そういうものから体を守る為なんです。」
俺はようやく今回の事の恐ろしさに気付いて、夢の事も全部Sさんに話して助けを求めた。
Sさんは
「とにかくこれからは、私の言うことを必ず守ってください。病院食で魚やお肉が出た場合は、
食べた後に必ず塩を指につまんで、喉から胸までなぞってください。
お酒は無理でしょうから、その代わりに水や利尿効果のあるものをできるだけ沢山飲んで、体の中を綺麗に保ってください」
と、わざわざ紙にメモまでして渡してくれた。
60: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:16:36.61 ID:N27n2unu0.n
それから俺に、
「ちょっと体を起こしてもらえますか」
というので、点滴をずらしながら体を起こすと、Sさんは俺の頭に触って、髪の毛の中から短い赤いへんなものを取った。
赤い毛糸の、千切れてぐちゃぐちゃになったものだった。
「いいですか、…これから先、彼女のことを深く考えたり、憎んだりという感情は持たないでください」
さらに、
「これを言ってしまうと彼女を忘れようにも忘れられなくなってしまいそうだから言いたくなかったんですが、」
と付け加えて、
「本当に恐ろしいのは、この手編みのマフラーなんです。今後、あらゆる場所で赤い毛糸があなたを監視してます。
あなたが彼女を憎らしく思う度に、赤いマフラーで首を締められる夢が続くはずです。
多分送った本人も思わぬ事だっただろうと思いますが、あのまじないよりも恐いのは、
貴方に対する愛情やうらみつらみを込めて作られたこういうものなんです」
青くなった俺に、Sさんは更に続けた。
「もし部屋に、別れた他の女性からの贈り物があったら処分してください…手作りのものは言語道断、
…既製品でもできるだけ。…贈られたものには必ず思いとかが篭もってます、赤いマフラーに助長されますから。」
退院した後、俺は即効で元カノたちからの贈り物を処分したのだが、贈られたコップとか小物入れの中に、
全部赤い毛糸が入ってた。毛糸が入ってたというか、赤いホコリみたいなのが付いていた。
毛糸をほぐすとあんな感じになると思う。
クッションのわたの中やぬいぐるみの中にも赤っぽいホコリが入ってた。
気持ち悪くて、部屋の中を隅々まで大掃除したんだが、
それからも例の彼女のことばかりいつも頭に残って、よく首を締められる夢を見た。
「ちょっと体を起こしてもらえますか」
というので、点滴をずらしながら体を起こすと、Sさんは俺の頭に触って、髪の毛の中から短い赤いへんなものを取った。
赤い毛糸の、千切れてぐちゃぐちゃになったものだった。
「いいですか、…これから先、彼女のことを深く考えたり、憎んだりという感情は持たないでください」
さらに、
「これを言ってしまうと彼女を忘れようにも忘れられなくなってしまいそうだから言いたくなかったんですが、」
と付け加えて、
「本当に恐ろしいのは、この手編みのマフラーなんです。今後、あらゆる場所で赤い毛糸があなたを監視してます。
あなたが彼女を憎らしく思う度に、赤いマフラーで首を締められる夢が続くはずです。
多分送った本人も思わぬ事だっただろうと思いますが、あのまじないよりも恐いのは、
貴方に対する愛情やうらみつらみを込めて作られたこういうものなんです」
青くなった俺に、Sさんは更に続けた。
「もし部屋に、別れた他の女性からの贈り物があったら処分してください…手作りのものは言語道断、
…既製品でもできるだけ。…贈られたものには必ず思いとかが篭もってます、赤いマフラーに助長されますから。」
退院した後、俺は即効で元カノたちからの贈り物を処分したのだが、贈られたコップとか小物入れの中に、
全部赤い毛糸が入ってた。毛糸が入ってたというか、赤いホコリみたいなのが付いていた。
毛糸をほぐすとあんな感じになると思う。
クッションのわたの中やぬいぐるみの中にも赤っぽいホコリが入ってた。
気持ち悪くて、部屋の中を隅々まで大掃除したんだが、
それからも例の彼女のことばかりいつも頭に残って、よく首を締められる夢を見た。
61: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:16:52.09 ID:N27n2unu0.n
その後、3ヶ月くらい前に寝不足で軽い鬱状態になって、医者から安定剤を貰ってからは、
彼女を憎みそうになる度にそれを飲んでさっさと寝てしまうことにしている。
あれ以来女性のことが恐くて恐くてしょうがなく、付き合っていた彼女には正直に話して、
バッカじゃねーのと罵られながら破局した。
Sさんには、あの夢を見ると時々連絡をしている。
時々お清めした清酒を持って来てくれたりして、こんな俺に親身になってくれている。
なまぐさものは退院から二週間後に解禁された。
ワラ人形についていたものは入院中にもっと弱った他の誰かの所へ行ってしまったそうだ…
が、俺は怖くて未だに肉や魚を食べたいとは思わない。
今のところ例の彼女から新しいまじないの贈り物は来ないが、例の彼女を知る友人が話すには、
最近彼女はおかしな事や、奇妙な言動ばかりで怖い、との事だった。
もうすこし続きがあるんだが、とりあえずここで終わらせておく。
長くてしかも文才無くて本当にすまなかった。読んでくれた奴、付き合いありがとう。
恋人からの贈り物には気をつけろ。
彼女を憎みそうになる度にそれを飲んでさっさと寝てしまうことにしている。
あれ以来女性のことが恐くて恐くてしょうがなく、付き合っていた彼女には正直に話して、
バッカじゃねーのと罵られながら破局した。
Sさんには、あの夢を見ると時々連絡をしている。
時々お清めした清酒を持って来てくれたりして、こんな俺に親身になってくれている。
なまぐさものは退院から二週間後に解禁された。
ワラ人形についていたものは入院中にもっと弱った他の誰かの所へ行ってしまったそうだ…
が、俺は怖くて未だに肉や魚を食べたいとは思わない。
今のところ例の彼女から新しいまじないの贈り物は来ないが、例の彼女を知る友人が話すには、
最近彼女はおかしな事や、奇妙な言動ばかりで怖い、との事だった。
もうすこし続きがあるんだが、とりあえずここで終わらせておく。
長くてしかも文才無くて本当にすまなかった。読んでくれた奴、付き合いありがとう。
恋人からの贈り物には気をつけろ。
68: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:46:01.09 ID:N27n2unu0.n
友人Yから聞いた話。
今から二年ほど前、Yの爺さんが死んだ。
Yは昔から超が付くほどの爺さんっ子だったもんだから、葬式のときなんかは年甲斐もなく鼻水たらしながら
わんわん泣いたらしいのだが、ちょうどその爺さんが死んでから、初七日の日の事。
その日はYの住んでるところでは暴風警報が出されたくらいにやたら風の強い日にも拘らず、
学校からの帰りのバス賃も底をついたYは、仕方なく家まで歩くことに。
途中何度も飛ばされかけながら死ぬ思いで、やっと夜の七時半を少し回ったくらいに家に着き、
鞄から鍵を出して玄関を開けた。
すると、Yの帰りを待っていてくれてたかのように、丁度良いタイミングで玄関から真正面にあるYの部屋のドアが開いた。
部屋の中では電気もテレビもついていて、おまけに唯一の暖房器具であるハロゲンヒーターまでスイッチが点いていた。
ははん、これは母ちゃん、気を効かせて俺の部屋を暖めておいてくれたか。
Yは嬉しくなって、いつもより明るい声でただいま、と言い玄関を上がった。
だが、いつもは返って来る返事が今日は無い。
不思議に思い、さっき脱いだ靴の方を見ると、
玄関にはたった今脱いだ自分の靴が散らかっているだけで、母はおろか父の靴も姉の靴も無い。
そう言えば、今日は自分以外の家族は全員祖父の法事で家には遅くまで帰ってこない日だった。
とっさにYの頭には昔映画で見た真っ暗な部屋の中に立っている髪の長い女の幽霊のビジョンが浮かんだ。
まさか、とは思ったが幽霊やらお化けじゃなかったとしても泥棒と言う線はありえる。
Yはなるべく足音を立てず部屋の入り口まで進み、そっと中を覗き見た。
部屋の中には、先日死んだはずの祖父がこちらに背中を向けて座っていた。
それが祖父だと分かった途端、Yの恐怖心は一気にしぼんだ。
昔からホラー映画も誰かと一緒でなけりゃ見れないほどの怖がりだったYだが、
たとえ本物の幽霊であったとしても祖父となれば話は別だ。
Yは懐かしさと、死んでも自分の所に会いに来てくれた事への嬉しさで、思わず涙ぐんでしまった。
爺さんは、生前の癖だった特徴のある咳を二、三度しぎこちない動作で毛のない後頭部を掻いた。
今から二年ほど前、Yの爺さんが死んだ。
Yは昔から超が付くほどの爺さんっ子だったもんだから、葬式のときなんかは年甲斐もなく鼻水たらしながら
わんわん泣いたらしいのだが、ちょうどその爺さんが死んでから、初七日の日の事。
その日はYの住んでるところでは暴風警報が出されたくらいにやたら風の強い日にも拘らず、
学校からの帰りのバス賃も底をついたYは、仕方なく家まで歩くことに。
途中何度も飛ばされかけながら死ぬ思いで、やっと夜の七時半を少し回ったくらいに家に着き、
鞄から鍵を出して玄関を開けた。
すると、Yの帰りを待っていてくれてたかのように、丁度良いタイミングで玄関から真正面にあるYの部屋のドアが開いた。
部屋の中では電気もテレビもついていて、おまけに唯一の暖房器具であるハロゲンヒーターまでスイッチが点いていた。
ははん、これは母ちゃん、気を効かせて俺の部屋を暖めておいてくれたか。
Yは嬉しくなって、いつもより明るい声でただいま、と言い玄関を上がった。
だが、いつもは返って来る返事が今日は無い。
不思議に思い、さっき脱いだ靴の方を見ると、
玄関にはたった今脱いだ自分の靴が散らかっているだけで、母はおろか父の靴も姉の靴も無い。
そう言えば、今日は自分以外の家族は全員祖父の法事で家には遅くまで帰ってこない日だった。
とっさにYの頭には昔映画で見た真っ暗な部屋の中に立っている髪の長い女の幽霊のビジョンが浮かんだ。
まさか、とは思ったが幽霊やらお化けじゃなかったとしても泥棒と言う線はありえる。
Yはなるべく足音を立てず部屋の入り口まで進み、そっと中を覗き見た。
部屋の中には、先日死んだはずの祖父がこちらに背中を向けて座っていた。
それが祖父だと分かった途端、Yの恐怖心は一気にしぼんだ。
昔からホラー映画も誰かと一緒でなけりゃ見れないほどの怖がりだったYだが、
たとえ本物の幽霊であったとしても祖父となれば話は別だ。
Yは懐かしさと、死んでも自分の所に会いに来てくれた事への嬉しさで、思わず涙ぐんでしまった。
爺さんは、生前の癖だった特徴のある咳を二、三度しぎこちない動作で毛のない後頭部を掻いた。
69: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:48:05.86 ID:N27n2unu0.n
「じいちゃん」
Yが呼びかけると、爺さんはのそりと立ち上がり、振り向いた。
気のせいか、振り向きざま、爺さんの輪郭線がぐにゃりと歪んだように見えた。
振り向いた爺さんの顔は、インクを被せたように赤かった。
「お…おお、Y、Yか」
爺さんが自分の名前を呼ぶ。
聞きなれた懐かしい爺さんの声。
だが、イントネーションがおかしい。平坦すぎる。
生前、爺さんには強い地方のなまりがあったが、
今の爺さんから聞こえてくる声はパソコンで作った人工音声のようだった。
爺さんが、のそりとこちらに一歩歩み寄る。
「じいちゃん、どうした」
あまりに様子がおかしい爺さんに呼びかけると、爺さんはまたさっきと同じように咳をして、頭を掻いた。
「じいちゃん、うちに帰ってきたのか?」
Yがそう聞くと、爺さんは少し考える風に天井のあたりを見て、
「お…おお、Y、Yか」
さっきとまったく同じ台詞を、さっきとまったく同じ発音で繰り返した。
そこでYは少し怖くなった。
こいつは爺さんなんかじゃないんじゃないか。
爺さんはまだ天井を見ている。
指先から滴り落ちた赤紫の液体が、部屋のカーペットの上に小さな水溜りを作っていた。
Yが呼びかけると、爺さんはのそりと立ち上がり、振り向いた。
気のせいか、振り向きざま、爺さんの輪郭線がぐにゃりと歪んだように見えた。
振り向いた爺さんの顔は、インクを被せたように赤かった。
「お…おお、Y、Yか」
爺さんが自分の名前を呼ぶ。
聞きなれた懐かしい爺さんの声。
だが、イントネーションがおかしい。平坦すぎる。
生前、爺さんには強い地方のなまりがあったが、
今の爺さんから聞こえてくる声はパソコンで作った人工音声のようだった。
爺さんが、のそりとこちらに一歩歩み寄る。
「じいちゃん、どうした」
あまりに様子がおかしい爺さんに呼びかけると、爺さんはまたさっきと同じように咳をして、頭を掻いた。
「じいちゃん、うちに帰ってきたのか?」
Yがそう聞くと、爺さんは少し考える風に天井のあたりを見て、
「お…おお、Y、Yか」
さっきとまったく同じ台詞を、さっきとまったく同じ発音で繰り返した。
そこでYは少し怖くなった。
こいつは爺さんなんかじゃないんじゃないか。
爺さんはまだ天井を見ている。
指先から滴り落ちた赤紫の液体が、部屋のカーペットの上に小さな水溜りを作っていた。
70: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:48:18.13 ID:N27n2unu0.n
よく見ると、腕の不自然なところから肘が曲がっている。
と言うより、肩から肘にかけてが凄く長い。
生きてるときの爺さんは、こんなんじゃなかった。
こいつはもしかして爺さんの真似をしている別の何かじゃないか。
Yは少しずつ、少しずつ足音を立てないようにすり足で後ろに下がった。
それに気付いたのか、爺さんのふりをしたそいつは首だけを異様に長く伸ばしてこっちを見た。
まずい、気付かれた。
そう思った次の瞬間、目の前にそいつの顔があった。
肩から上だけが不自然に伸び上がっている。
伸びきった首がゴムのようだった。
目の前で、そいつの口からごぶごぶと赤紫の泡が立った。
「お…おお、Y、Yか」
Yは絶叫した。
と言うより、肩から肘にかけてが凄く長い。
生きてるときの爺さんは、こんなんじゃなかった。
こいつはもしかして爺さんの真似をしている別の何かじゃないか。
Yは少しずつ、少しずつ足音を立てないようにすり足で後ろに下がった。
それに気付いたのか、爺さんのふりをしたそいつは首だけを異様に長く伸ばしてこっちを見た。
まずい、気付かれた。
そう思った次の瞬間、目の前にそいつの顔があった。
肩から上だけが不自然に伸び上がっている。
伸びきった首がゴムのようだった。
目の前で、そいつの口からごぶごぶと赤紫の泡が立った。
「お…おお、Y、Yか」
Yは絶叫した。
71: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:49:04.40 ID:N27n2unu0.n
それからYは、無我夢中で近くの本屋目指して走った。
家に一人でいるのが怖かった。
9時を過ぎ、家族が帰ってくるまで家の中には入れなかった。
それからYは家族にその事を話したが、誰もまともにとりあってはくれなかった。
結局Yはその日の夜、あの赤い爺さんの出た自分の部屋で寝る事になった。
Yは気が気ではなかった。
目をつぶっても、開けるとあの赤い顔があるようでなかなか眠る事は出来なかった。
しばらく経って、それでも恐怖と緊張を眠気が押さえつけ、Yは何とか眠りについた。
明け方になって目が覚めると、どうも顔がむずがゆい。
洗面所に行って鏡を見ると、顔が赤紫の汁でべっとりとぬれていた。
その日からYは自分の部屋で寝るのを止めた。
次にまたあいつが出てきたとき、今度こそ逃げられる気がしなかった。
Yは今でも言う。
「あれは爺さんなんかじゃなかった。」
家に一人でいるのが怖かった。
9時を過ぎ、家族が帰ってくるまで家の中には入れなかった。
それからYは家族にその事を話したが、誰もまともにとりあってはくれなかった。
結局Yはその日の夜、あの赤い爺さんの出た自分の部屋で寝る事になった。
Yは気が気ではなかった。
目をつぶっても、開けるとあの赤い顔があるようでなかなか眠る事は出来なかった。
しばらく経って、それでも恐怖と緊張を眠気が押さえつけ、Yは何とか眠りについた。
明け方になって目が覚めると、どうも顔がむずがゆい。
洗面所に行って鏡を見ると、顔が赤紫の汁でべっとりとぬれていた。
その日からYは自分の部屋で寝るのを止めた。
次にまたあいつが出てきたとき、今度こそ逃げられる気がしなかった。
Yは今でも言う。
「あれは爺さんなんかじゃなかった。」
75: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 投稿日:2015/08/22(土) 02:54:21.13 ID:3Pc2n+sU0.n
>>71
|ω・`) 始めで油断した
家の中のは怖ー
明らかに化け物じゃないですか!
でもこのゾワゾワがいいねb
毒男さんお疲れさまでしたー
あとありがとねー ノシ
おやすみなさい
|ω・`) 始めで油断した
家の中のは怖ー
明らかに化け物じゃないですか!
でもこのゾワゾワがいいねb
毒男さんお疲れさまでしたー
あとありがとねー ノシ
おやすみなさい
76: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:57:05.24 ID:N27n2unu0.n
>>75
|A-) いい話かと思いきやね…
他と比べてなかなかやばげな化け物だね…w
こんなん出たら…日本面白いことになるだろうなあ…w
おつかれさまねw
またね、おやすみねw
|A-) いい話かと思いきやね…
他と比べてなかなかやばげな化け物だね…w
こんなん出たら…日本面白いことになるだろうなあ…w
おつかれさまねw
またね、おやすみねw
72: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 投稿日:2015/08/22(土) 02:50:13.76 ID:N27n2unu0.n
|A-) 今日はここまでー
あ…カーテンの隙間に