The-Animatrix


33: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 11:40:47.06 ID:vPC19igl0.net
映画マトリックスの番外編短編集的な作品『アニマトリックス』の中の話の一つ 

一応説明しとくと、映画『マトリックス』の世界で人類の過半数は機械によって支配されてて、脳をコンピューターに繋がれて、電脳世界の仮想現実を本物の現実だと信じながら生活している 

時折、高い感受性と猜疑心から仮想現実の正体に気が付いて現実世界へと目覚める者もいた 

これは特異なケースの話 
この話の主人公は、仮想現実世界で生きている短距離走の選手。「不穏な信号を発している」として密かに人工知能のエージェントから監視されていた
主人公はオリンピックで世界新記録を出すが、身に覚えの無いドーピング疑惑をかけられ、記録もメダルも剥奪されてしまう
失意にくれていた主人公は、父から「もう一度挑戦し、潔白を証明してやれ」と激励される
それから主人公は身を壊しそうな程にトレーニングに明け暮れた
主人公はいざオリンピックに出場し、全力で走り出す。脚から血が吹き出て、筋肉が弾けても、走るのを止めなかった

主人公の発する信号は危険値に達したらしく、エージェント達が主人公に襲いかかろうとする
しかし主人公は超人であるエージェント達の追走を振り切り、ゴールへと向かう
ゴールする直前、主人公の目の前の仮想現実は崩壊していく(主人公の精神が仮想現実の処理能力を越えてしまったってこと?)

主人公は仮想現実から現実世界へと目覚めるが、既に張り込んでいた機械によって取り押さえられ、拷問を受ける

主人公は再び仮想現実へと戻された

虚ろな表情で車椅子に乗せられている主人公
主人公は世界新記録を出して晴れて汚名を返上したものの、エージェントによって記憶を消されしまった
エージェント「記憶は消えても、人々の記憶に永遠に残る大業を成し遂げたんだ。それで満足だろう?」

しかし主人公は全てを忘れたわけではないらしく、「自由を……」と呟き車椅子から立ち上がるが、もう走ることはおろか歩くことすら出来ない体になっていた

出典: 後味の悪い話 その155