718: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 21:59:03.46 ID:wAE0UWUZ0.net
コルベスさま 

昔々あることろにおんどりとめんどりがいました。 
あるとき、おんどりは4つの赤い車輪がついた美しい車を作り、それにネズミをつなぎました。 
二匹がその車に乗り旅をしていると、途中で猫と出会いました。 
猫が「どこに行くの?」と聞くと、おんどりは「コルベスさまの家に」と答えました。 
猫が一緒に連れて行って欲しいと頼むと、おんどりは猫を後ろに乗せました。 

このあと、石臼、卵、アヒル、留め針と針がやってきてみんな車に乗りました。 
ところが、コルベスさまの家に行くと、コルベスさまは留守でした。
そこで、ネズミたちは車を納屋に入れ、おんどりとめんどりは一緒に止まり木に、猫は暖炉、アヒルは井戸の柱の上、
卵はタオルの中、留め針は椅子のクッション、針はベッドの枕、石臼は戸の上で待つことにしました。

コルベスさまが帰ってきて、暖炉に火をつけようとすると、猫がコルベスさまの顔に灰を投げつけました。
コルベスさまは大慌てで台所に走ると、アヒルが顔に水をはねつけました。
コルベスさまがタオルで顔をふこうとすると、卵が転がり両目をのりづけしてしまいました。
コルベスさまが休もうと椅子に座ると、留め針が刺さりました。
コルベスさまが癇癪を起こしてベッドで寝ると、今度は針が頭に刺さりました。

そんなこんなでコルベスさまが悲鳴を上げて外に出ようとすると、石臼が戸の上から落ちてきてコルベスさまは
おしつぶされて死んでしまいましたとさ。

こんなひどい目にあったコルベスさまはきっととても悪い人に違いありませんね。

めでたしめでたし




出典: 後味の悪い話 その154