852: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/11/13(木) 04:00:15.82 ID:iQYihGbD0.net
寒くなってきたので、昔コンビニで立ち読みした短篇漫画。タイトルはたしか『雪女』 

季節は雪が降り積もる真冬 
ホームレスである主人公は、お嬢様学園の女学生たちがボランティアで行っている炊き出しに向かう 
するとホームレス仲間のAさんから「Bさんが『ダルマ』になって見付かった」と知らされる 
「この前Cさんもダルマになったばかりじゃないか」と主人公は驚く 
ダルマとは、四肢を欠損した人を示している 
ごくたまに寒空の下で眠ってしまうホームレスがおり、翌朝には手足が凍り付いて凍傷にかかってしまい、切断するしかなくなるのだ 

その日の夜、主人公はAに誘われ、Aのテントで酒を飲むことになった 
Aによると、誰かがAのテントの前に大量の酒を置いていってくれたらしい
大酒を飲んで泥酔した二人はそのまま眠り込む

真夜中にふと目を覚ました主人公だったが、何故だか体がうまく動かない
テントの中を見回すと、Aの姿が無かった
もしかしたらAは外に出たまま居眠りをしているのかもしれない
主人公はAを探すため、這いずってテントの外に出た

吹雪の中をさ迷っていると、人影を発見し、近寄ってみる
そこには、眠り込んでいるAと、Aの手足に水をかけている女学生達の姿があった

女学生たちは理由を主人公に明かす
お嬢様学園には「恵まれない人の世話をする」という課題があり、その最終課題として、学園側から指定されてあてがわれた人物を丸一日付きっきりでお世話しなければ単位が貰えない
女学生たちは「二人っきりでお世話なんて絶対にしたくない」と思える相手を選別しておき、事前に再起不能にして回避しようとしていたのだ
(Aは痴漢。Bは病気で口の中がグチャグチャで悪臭が酷い。Cは麻薬中毒)

主人公は口封じのために捕らえられ、除雪車の進行コースの雪の中に埋められてしまう
必死に命乞いするが、聞き入れてもらえない

『彼女は微笑んだ。その笑顔はまるで……』

854: 1/3@\(^o^)/ 2014/11/13(木) 18:17:53.11 ID:wZIVCz3u0.net
90年代のなかよし別冊ホラー漫画
上野すばる 「青い血の館」

主人公の杏里は中学一年生。
親の友人が所有する別荘に家族でバカンスへ行くと、
いかにもお嬢様という雰囲気の美少女と出会う。
美少女が転んで怪我をしたところに偶然杏里が居合わせ、
治療したことがきっかけで二人は親しくなる。
美少女の名前はみどり。別荘の近くに建つ館で暮らしているという。

バカンスにはペットの犬も連れてきていたが、
別荘の管理人から「近頃犬や猫が行方不明になるということが連続して起きており、
地元の子供が化物を見たという噂もあるのでしっかり鎖で繋いでおくように」と言われる。
不安を覚えつつも犬を散歩させていると、茂みに向かって突然ほえ始め、
リードも外して茂みの中へ飛び込んでいってしまう。
あわてて杏里が追いかけると、そこには背丈や体形こそ人間だが肌は鱗に覆われ、
大きく裂けた口に大きな眼を持った蛇のような顔付きの怪物が居た。
杏里が驚いて声を上げると怪物は逃げるように茂みの向こうへと隠れていった。

犬の散歩で遭遇した怪物についてみどりに話すと、みどりは泣き崩れた。
みどり曰く彼女の親は生物学者で、館の離れにある研究室で遺伝子に関する実験をしている。
人間にトカゲの再生力を付与する実験によって生まれた、トカゲの遺伝子を持つ人間。
それが杏里の見た怪物であり、その怪物「ひろし」はみどりの弟だった。
ひろしは外見はトカゲだが心の優しい子。だけど一生友達も作れずひとりぼっち。
元々ひろしは双子として産まれたのだが、片割れの子供は産まれてすぐ死んでしまったらしい。

855: 2/3@\(^o^)/ 2014/11/13(木) 18:19:30.08 ID:wZIVCz3u0.net
杏里が別荘に戻ってテレビを点けるとコモドドラゴン(でっかいトカゲ)の特集をしていた。
そのトカゲの顔はひろしにそっくりで、ひろしもこのトカゲのように獰猛なのではないかと杏里は疑う。
疑いつつもみどりと仲良く食事をしたりする杏里。
みどり曰く「ひろしはトカゲが食べるような物しか食べない」のだそう。
そんなこんなで数日が過ぎたがある日鎖で繋いでいたはずの犬が居なくなっている。
杏里が探しに行くと、血の付いた首輪をひろしが持って現れた。
ひろしくんが犬を食べた!恐ろしい化物!ひろしは涙を流してなにか言いたげだったが、
「キ…」しか言えない。(多分口の形状上喋れない。)

恐ろしくなって館へ逃げてきた杏里。
ひろしくんは心優しくなんてない化物だ!みどりちゃんのお父さんになんとかしてもらう!
館に居たみどりに杏里はそう言い離れの研究室に行く。

しかし研究室は廃墟と化しており白骨が転がっていた。
そこに現れたみどりにどういうことかと尋ねると、その白骨がお父さん…とみどりは言った。
「ちなみにこの骨は杏里の犬だよミ☆」と犬の骨まで持ってきていたみどり。
ひろしの双子の兄弟は死んでなんかいなかった。みどりがそうだったのだ。
トカゲから外見を受け継いだひろしに対して、みどりはその獰猛さを受け継いでいた。
杏里のことも太らせてから食べようと思っていたが我慢できなくなったと襲い掛かるみどり。

856: 3/3@\(^o^)/ 2014/11/13(木) 18:20:44.17 ID:wZIVCz3u0.net
杏里がもう駄目かと思ったその時、助けに割って入ったのはひろしだった。
背中を切りつけられ出血しながらも爪で反撃しみどりを怯ませると、
ひろしは杏里を館の外に出し、自分は館の中へ戻り杏里を追うみどりへと単身向かっていった。

命からがら逃げ帰った杏里は家に着くと倒れてしまい、眼が覚めたのは三日後だった。
医師によると精神的なショックによるもので「余程恐ろしい目に遭ったのだろう」とのこと。
ひろしによって命を救われた杏里。本当に心優しい人だったのに酷いことを言ってしまった…
後悔する杏里だったが、ひろしとみどりがその後どうなったのか杏里は知らない。


館でひろしと共に倒れているみどり。
「人間にトカゲの再生力を付与する実験によって生まれた」ひろし達。
倒れていたみどりが目を開ける… でEND


ひろし(´;ω;`)ブワッ



出典: 後味の悪い話 その153