231: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:29:31.45 ID:Gdr7Xi5x0.net
厨房の頃、市の図書館で森村誠一の短編推理小説いろいろ読んでて 
その中に「初夜の陰画」ってタイトルのがあった 

ホテルチェーンAの社員である主人公は結婚し新妻と新婚旅行に出かけた 
ただし泊まったのは国内の某観光地にあるホテルチェーンBの一室 
しかもA社での上司から密命を受けていた 
それはあらかじめA社をクビになったように世間に装っておいて 
B社ホテルに泊まり夫婦で特殊な睡眠薬を飲んで自殺を装う 
医者を装ったA社社員が死亡診断を下して二人の遺体(仮)を引き取り、 
その後主人公はこっそりA社の地方支部に栄転する予定 
ホテルで自殺者を出してB社の客を根こそぎ減らそうという計画だ 

しかしホテルBの支配人は新婚夫婦である主人公と妻にとても親切にしてくれた 
主人公は心が揺れてしまい、この支配人を裏切る事はできないとA社に電話する

このへんあまりの後味の悪さにうろ覚えなんだが、電話での内容から
主人公は自分達自身がすでに上司にはめられている事に気がついた
地方栄転はない、クビは本当になっている、渡されたのは睡眠薬ではなく本物の毒
A社は本当に主人公夫妻に自殺させてB社を蹴落とすつもりなのだ
しかもどうやら主人公の親族やBホテル従業員達にも
これまでの主人公の振る舞いなどから、彼が狂ったという印象を植え付けたらしい
この状態で薬を持って警察へ行っても信用してもらえないだろう
むしろこのBホテルから生きて出てきたら、自分達夫婦だけでなく
親兄弟親戚一同まで世間からフルボッコされるような手回しをされていた
(うろ覚えだが犯罪の濡れ衣とかだったかも)
主人公にできるのは、妻を不安にさせないようにしながら二人で薬を飲む事だけだった

……タイトルからエロを期待しただけの厨房(当時)にはきつかった

232: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:30:35.44 ID:Gdr7Xi5x0.net
追記
今見ると荒唐無稽かもしれんが、
多分高度経済成長期くらいの頃に書かれた話だと思うんでしょうがないと思う

今だと食べ物の賞味期限を偽装しただけでもバレたら会社がヤバイが
当時は企業が公害で人をバタバタ殺して日本全国から白い目で見られても
裁判に勝てば平気という時代だったぽい(結局裁判に負けたけど)

社畜なんて言葉が存在するどころか日本全国どんな優良企業でもそれがデフォ
(過労死という言葉が出てくるのがもっと後の昭和50年代後半)
団塊が台頭してきた時代だから人材はうじゃうじゃいたし
人一人の命で大企業の大勢の社員が潤えば安いものと思う上司がいても不思議じゃない

もっと後に書かれた赤川次郎の悪魔シリーズでも
中高生読者にわかりやすくするためとはいえ
JK主人公を誘拐した男が「会社のためなら人殺しをしてもいいんだぁ!」
みたいな事をわざわざ声に出していた

234: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 01:04:01.59 ID:GlTEXDIv0.net
>>231
つーか、自殺者一組出たぐらいでホテルって潰れんのか?

240: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 14:43:50.47 ID:vENofG7v0.net
>>234
そういう事があると普通に客が遠のくとかそういう事だろ
確かに「ここで自殺した客がいた」なんてホテル正直泊まりたくないし

236: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 05:43:31.84 ID:rHZtIEGz0.net
荒木飛呂彦の短篇「望月家のお月見」が一応グッドエンドなんだがモヤモヤした
ちなみに集英社のサイトで無料で読める

望月家の一族には、「9月8日のお月見の日に死ぬ」という先祖代々からのジンクスがあった
百歳まで生きた者もおり、その者達は毎年お月見を大切に祝っていたらしい

現在の家長である父は、毎年9月8日は家族の外出を禁じ、自宅の庭でお月見を祝う決まりを作っていた
その年、ジンクスに半信半疑な娘(成人)と息子は「今日は人と会うから外出したい」と反抗するが、「外出すれば死ぬぞ」と父に強制されて嫌々お月見に参加することになる
お月見は盛大に行われ、何だかんだ言いながらも一家は楽しい一時を過ごした

やがてパーティーは終わり、一家は疲れて寝静まる
しかし、娘だけは起きて恋人と電話をしていた
どうやら恋人はどうしても今日娘と会いたかったらしく、娘の家の近くまで来てしまったらしい

娘は禁を破って密かに家を抜け出し、恋人に会いに行く
すると、兎の様な姿の不気味な姿の男が娘の後をつけ始める
この兎男は人間ではなく、望月一族を監視し、一族に降りかかる不幸な運命を操っている存在らしい
兎男は娘に死の不幸をけしかけようとする
しかしその寸前、娘と密会した恋人は娘に「指輪」を見せた
これに兎男は顔をしかめる
娘は大喜びし、恋人に抱き付く
兎男「コイツ、婚約シヤガッタ!モウ身モ心モ『望月』デナハナクナッテイル!」

兎男は「『望月』デナクナッタノナラ仕方ガナイ」と呟き、娘に向かう筈だった死の不幸を、通りすがりのライダーへとけしかけた

「マア…今年ハ諦メヨウ。時ガ流レ、世代ガ変ワレバ、『望月』ノ中カラ、決マリヲ忘レル者モ現レルダロウ……」
兎男は何処かへと去っていく


結局、望月家の一族が何で決まって9月8日に死ななきゃならないのかは不明だし、兎男の正体も目的も不明で、ただひたすら不気味
無関係なのに殺された通りすがりの仮面ライダーも可哀想だった

237: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 07:13:28.25 ID:xbzHZCh20.net
>>236
兎男が「数合わせ」と言ってライダー殺してる辺り、本当は誰でもいいんだろうね

241: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 16:29:20.89 ID:rFU/S3Zd0.net
>>237
誰でもいい筈なのに何で望月家を狙うんだろう
大昔に望月家がなんか悪いことでもしたのか、それとも富と繁栄と引き換えに神様みたいな存在と取引でもしたんだろうか

242: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 19:06:24.07 ID:nF5NgIeP0.net
>>241
ジョジョ自体がひとつの家系の物語だから
望月家の因縁とか宿命とかそういう問題だろう

今の絵苦手だから読んでないけど

794: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/11/10(月) 12:34:42.57 ID:Fx7BH6DN0.net
>>242
流し読みしてそりゃ後味悪い!と思ったらパロディの話かよ
でもワロタ

SWつながりで云えばなんかのホラー映画…というよりは全体が色んなホラー作品をパロった映画
(題名忘れた)
それにオバサンになったレイア姫役の人が地味な事務員というほんのチョイ役で出てるんだけど
ヒロイン?の女の子に「アナタSWのレイア姫の人に似てない?」と言われて
なんとも形容しがたい皮肉っぽい笑みを一瞬浮かべるんだけど
それがなんとも言えず後味悪かった…といかモニョった

出典: 後味の悪い話 その153