出典: 後味の悪い話 その144

656: 『魔法少女育成計画』 1/2 投稿日:2013/11/04(月) 01:31:28.76 ID:gvK8RxbJ0
ライトノベルですが、それでよければ。

まず前提。
とある地方都市で、「魔法少女育成計画」というソーシャルゲームの
プレイヤー16人が、本物の「魔法少女」となってしまう。
プレイヤーから「魔法少女」へ変身すると、もとの姿形、年齢などに
一切関係なく自らがデザインした「魔法少女」の姿をとり、
一人につき一つずつの魔法を使うことができるようになる。
また、この変身は、本人が自発的に解除するか、または意識を失ったときに、
もとの姿へと戻る。
16人の魔法少女たちは、そのファンタジーな能力を人助けだのまっとうな
魔法少女として使いながら楽しんでいたが、あるきっかけから、
魔法少女同士が文字通りの殺し合いを行う、凄惨なバトルロワイヤルへと引きずり込まれる。


その16人のうち、「リップル」と「トップスピード」のペアのエピソード。

657: 『魔法少女育成計画』 2/2 投稿日:2013/11/04(月) 01:32:28.63 ID:gvK8RxbJ0
リップルは魔法少女としては新人で、その教育係としてトップスピードが、
なにかにつけて面倒を見るようになる。
リップル自身は、本人の性格から、他人と交流したくないために邪険にするが、
トップスピードの姉御的な包容力と行動力で、強引に「コンビ」として活動していくことになる。
また、トップスピードは、この殺し合いの状況下でも、「あと半年は死ぬわけにはいかない」と、
半年の間はなんとしても生き残る意思を、何度となく口にする。

そうこうして殺し合いも進むうち、リップルも次第にトップスピードに感化され、
終盤、強力な敵の魔法少女と相対するところで、「相棒」として認めることになり、
息のあったコンビネーションで敵を撃破する。

その直後、別の魔法少女に、トップスピードは不意の一撃を喰らう。
リップルは即座に応戦し、どうにか追い払うことに成功する。
そして倒れたトップスピードを介抱しようとして、
そこに、マタニティドレスを着てお腹の膨らんだ「人間」が冷たくなっているのを発見する・・・


16人の「魔法少女」たちがどんどん死んで行くんだけど、基本的にそれぞれの死の描写はさらっとしていて、
グロくはないけど、それだからこそのエグさもある、ライトノベルらしくない乾いた世界観は、好きな人にはハマるかも。