588: スレ208の128 2009/05/05 22:23:28 ID:+2c9Ghac0
スレ208で、井戸の底のミニハウスと女友達Bに住み着いてるモノの
話を書いたものです。
まとめサイトに載せて貰った様なので、説明を省きます。

128 1/5 sage 2009/02/28(土) 22:08:06 ID:+BuEMFrL0
洒落コワはここでいいのか? 
何年か前にあった怖い話を投下する。 

そん時は俺は地方大学の学生で、同じ科の連中とグループでよく遊んでた。 
たまに混ざる奴もいて、男4~6人で女4人。 
一人暮らしの奴の部屋で集まって飲んでると、よく怪談したがる女の子がいた。 
決まって嫌な顔する子も居て、Aとする。 
こっちの子が俺とかなり仲良かった。 

怪談好きな方をBとするが、Bも別に電波とかじゃなくて、 
怪談も体験談はなくて、それこそこのスレで面白い話を仕込んできてんじゃないか、 
みたいな怖い話をする子で、本当は幽霊とか信じてなさそうだった。 

むしろAの方が「見えるんだ」と言ってて、AはいつもBを避けてる感じだった。 
2人で遊ぶとかは絶対ないし、グループでも距離を開けたがってる雰囲気で、 
俺とあと一人、Aの「見える」を聞いて信じてる奴(Cとする)は、 
本当に霊感があったら遊びで怪談するなんて嫌なのかもしれない、と思ってた。 


129 2/5 sage 2009/02/28(土) 22:09:37 ID:+BuEMFrL0
ある日、Bと仲のいい男の一人が、恐怖スポットの話を仕入れてきてた。 
車で30分くらいで行ける場所にあるそうで、Bも他の連中も面白がって、 
その場で肝だめしツアー決定。 

来てない他の連中も呼び出そうってことになって、俺はAに電話した。 
俺自身は行く気だったけどAは来ないだろうな、と思い、 
「これから~~の辺りに行くってことになったんだ。ただ、肝試しだし他にも来ない奴いると思うし」 
と言った。そしたら、Aは遮るように 
「それって、何か大きな空き家のこと?その辺りで肝試しって」 
「あ、そう。その家の裏に何かあるらしいから」 
「………よした方が良くない?ってか、やめなよ。誰かの家で飲んで怪談したらいいじゃん、わざわざ行かなくても」 
よりによってAに怪談話を進められて少し驚いたが、仲間たちは既にノリノリで準備中。 
「いや……みんな行く気だし。Aは気が進まないなら、今回は外していいと思うけど」 
するとAは少し黙って、 
「………Bは行くの?」 
「行くよ。一番、やる気満々だし」 
「……そうなんだ……じゃ、私も行くから、ちょっと待ってて」 
たまげたことに、Aは本当に来てBと一緒に車に乗った。 
結局これない奴も居て、総勢6人で、一台(ワゴン)に乗って出発した。 

Bは少しKYなとこがあって、Aに距離置かれてるのもあんまり解ってないっぽく、 
車中で初めは面白そうにお喋りし続けてたが、すぐに欠伸をし始めた。 
「バイトとかで疲れてんのかなー。眠い~」 
 眠そうに呟くBに、Aが 
「寝てなよ。着いたら起こしたげる」 
「ありがと。ごめん、少しだけ寝る」 
Bは運転してる奴に断ってうとうとし始め、Aは黙って窓の外を見てた。 

130 3/5 sage 2009/02/28(土) 22:12:26 ID:+BuEMFrL0
で。着いたときもBは起きなくて、もはや完全に熟睡。てか爆睡。 
「寝かしとく?」って俺らが顔を見合わせたら、Aが 
「連れてくね。後で怒るよ、置いてったら」 
ってBを担ぎ起こして、強引に車から出したんだよ。 
仕方ないからCが背負ってやったんだけど、AはBの手を掴んでて、 
他の車の奴らが降りてきたら、一番先頭に立って歩いてった。 

そこにあった古い家は、普通に不気味な空き家で、皆は結構もりあがって、 
「うわー」とか言ってた。Bは起きないまま。AはBの手を掴んだまま。 
いよいよ本番で、家の後ろに回ったら、何かぽつんと古井戸みたいなもんがあった。 
近寄ってのぞいて見ると、乾いた井戸の中に、ちっちゃな和式の人形の家みたいなもんが見えた。 
「何だー?」って一人が身を乗り出したのと、Aが 
「さがってっ!」て叫んだのが同時だった。 
覗いた奴がびびって身体ひっこめた、そのすぐ後に、 
「カシャ……」だか「ズシャ……」だか、何か金属っぽいような小さな音がした。 
「下がって!下がって!こっち来てっ!」 
Aが喚き出すまでもなく、もう何か、すごい嫌な感じが一杯だった。 
カシャカシャ、ガシャズシャ、て変なジャリジャリした音が、 
しかもどんどん増えながら来るんだよ。 
その訳解らん井戸の中から、 
こ っ ち に む か っ て 。 

もう逃げたいのに身体が動かなくて、横見たらやっぱり仲間がへたってるし、 
音は近づいてきて、姿は見えないけど絶対に何か居たと思う。 
「俺君、もっとこっち来て!!!!」 
Aが怒鳴りながら俺の手を掴んで、何かを掴ませた。 
俺が掴んだのを見たAは、今度は少し横でヘタってる奴を必死で引っ張って、 
また何かをつかませてる。 
てか。よく見たら、俺が掴んでるのはBの右足。さっきの奴が掴んだのはBの左手。 
Bの右手はAが掴んでる。Cは相変わらずBをおぶってる。AはBから手を離さずに 
必死に他の仲間を引っ張り寄せてた。 

131 4/5 sage 2009/02/28(土) 22:15:58 ID:+BuEMFrL0
その後のことは、色々とよく解らなかった。 
ただハッキリ覚えてるのは、気がついたら、目の前に何かがいたこと。 
白いんだかグレーなんだか透明なんだか、煙なんだか人影なんだか、何か良く解らない「何か」が俺らの前に居た。 
ちょうどその辺りから、ガシャガシャガシャガシャガシャ、ズシャズシャズシャズシャズシャ、みたいな金属音が耳一杯に響いてきてた。 
いや、こう書くとその煙みたいなもんが金属音立ててたみたいだけど、そうじゃなかった。 
俺らは「煙か人影みたいなもん」の背中を見てて、それが「見えない金属音の奴」とぶつかり合って止めてるんだって、そういう光景だった。 

「俺君、C君、動ける?逃げよ!!速く逃げようよ!」 
Aが叫んで、俺らは必死で身体を動かして車へ向かって、何とか乗り込んで逃げ出した。 
Cがハンドルを握る車の中で俺が振り返ったとき、もう何も見えなかったけど、金属音だけは結構長いこと耳に残ってた。 

その後。結局帰り着くまで熟睡こいてたBに「何も出なかったから起こさなかった」と 
説明して帰らせた後、皆で震えながら明け方まで飲んだ。 

数日後にAを捕まえて経緯を聞いたら、げんなりした顔でいろいろ教えてくれた。 
あの古井戸がマジで危ない本物だったのは予想通り。 
「家の正面に居る分には大丈夫だけど、裏に回って井戸まで見たらダメ」 
だそうだった。 
問題は俺らを助けてくれた妙な影なんだけど、Aは凄い嫌な顔で、 
「あれはBの……何ていうか、ついてるものなの」と言った。 
AがBを避けてたのは、嫌いだからじゃないそうだった。 
ただ、Bに纏わりついてるものがいて、それが凄く強くて薄気味悪いものだったんだと。 
で、初めはBに取りついてる霊か、と考えたがどうしても違和感があって。 
ある日、Bから出てくる『それ』を見て、不意に気づいたんだそうだ。 
『それ』は『Bの中』にいるんだと。 
「……Bがあれのいる世界に繋がってて出入り口になってるのか、それともB自体があれの棲む場所なのか、どっちかだと思う」 
Aもよくは解らないようで、とにかくそれはBから出てきてまた戻っていくんだと言っていた。他の霊的なものは全部Bを避けるそうで、多分あれのせいで近寄れないんだとも。 

132 5/5 sage 2009/02/28(土) 22:18:40 ID:+BuEMFrL0
「あれは私たちを守ったんじゃないし、Bのことも大事だとかじゃないと思う。ただ、ドアとか家が壊れたら困るでしょ。だから」 
何とかした方がいいのか、と思っても、Bは本気では霊を信じていないようだったし、普通の霊じゃないから払えるとも思えなかった。 
だから放っておいたけど、自分は近寄りたくなかったんだ、とAは言った。 
ただ、『それ』がBを深刻な危険から守っているのは知っていた。 
そして、あの日俺らが本当に危ない場所に行くと感じて、止められないならBの中に居る『それ』に守ってもらうしかない、と考えてついてきたのだという。 
「あれが守るのはBだけだからね。少しでも離れたら、井戸から来てた方に憑かれて人生終わってたよ。俺君も、他の皆も」 
言われて背筋が寒くなったのを紛らそうとして、 
「……でも、何だろうな?Bについてるのって。結構よくないか?結局守ってくれるんなら」 
そう言ったら、Aは羨むような蔑むような複雑な眼を向けてきた。 
「あのね俺君。お腹に住みついた寄生虫が孵化するまでは守ってくれるって言ったら、 
それって嬉しい?」 
「……」 
……何となく、言いたいことが解った。 
Bに巣くってるモノは、とにかく自分だけの都合でBの中に居座ったり顔を出したり 
するわけで、ひょっとしたらBから何かを奪ってるのかもしれないわけで。 
いつか自分の都合でBをぶち破って出て行ったりするかもしれないわけで、 
その時には周りにも影響するかもしれないわけで、しかもBは本気で何ひとつ全く気づいていないわけで。 
「放っとくしかないんだよね」 
そう言ってAはため息をついた。 
「井戸から出てきた方も、凄かった。神様が最悪の状態になったみたいな感じだった。 
並みの霊能者とかじゃ負けちゃうだろうって思うくらいの奴だった。 
あんなのと渡り合える、Bの『あれ』も、どうせ何やってもどうもできない」 

133 6/5 sage 2009/02/28(土) 22:19:22 ID:+BuEMFrL0
収まりきらなかったorz 

それから時間が経って、俺もAもBも社会人。 
ふと思い出したんで、投下しました。 
ちなみに、理由はBから連絡あったから。 
結婚した上に子供も生まれて元気にやってるそうです。 
Aに電話してそう言ったら、 
「Bが寿命になるまで、あれが大人しくしててくれたら、それが一番いいよね」 
と言ってたところからして、Aは、Bが今もあれを背負ってると確信してるようです。 

普通の霊と違う、そして人間の『中』に居る『何か』って、 
何なんでしょうね?いや、井戸の底のミニハウスから来た金属音も気になりますが。 
どっちでもいいんで、誰か心当たりでもあったら、教えて下さい。 
長文すみません。以上です。 

571 128 sage 2009/03/09(月) 21:21:31 ID:kbdf71FY0
上で井戸の底のミニハウスと、知り合いの中に住んでるモノの話を 
書いた者です。 
タイミングの悪いときに書いたようで、残念でした。 
おまけに、その後アクセス規制に巻き込まれたorz 
オカ板に何か知ってる人でもいないかな、と考えたのですが。 

余談ですが、Bは怪談と共に時々、 
「本当の霊体験がしてみたい!一度もないんだよね」 
と言っていました。 
上の話の前後にも肝試しやらコックリさん系の遊びやらを試してみていた 
ようですが、全敗らしかったです。 

後にAが言ったところでは、 
「無理だと思うよ。アレはB本人には見えないようになってるみたいだし、 
 他の霊は、霊感のあるなし以前に、全く何もBに近づかないから。 
 井戸のあの音はちょっと並じゃなかったから、近づこうとしたんだろうけど。 
 だからBのアレも、Bを眠らせて全力でやったんじゃないのかな。これは想像だけど」 
そう言えば、あの夜はAがあんだけ叫んだのにBは眼を覚ます気配もなかったな、 
と思いました。 

なお俺は、それより前にBが雑談で、 
「家で一人でコックリさん(みたいな何か心霊系の遊び)したけど、反応ないし、眠くなってそのまま昼寝しちゃった。あーゆーのって中々、成功しないね」 
と言うのを聞いた記憶があります。 
……いや、成功してたんだったりして……というか、だとしたら、 
その時は何が来てたんだか…… 

実は学生時代の話はもう一つあり、それについて最近わかったことがあって
話がまとまったんで、投下させて下さい。
こっちは井戸の一件同様、俺の直接体験が入って来ます。

Bの学生時代の元彼Eの話は前に書いた。
Eは俺らの遊び仲間じゃなかったんで、井戸の一件には絡んでない。
Bとは卒業直前あたりで就職のことで行き違って別れたと聞いてる。
ひょっとしたら今も、Bを出入りしてるものの存在は知らないかもしれない。

学生時代、Eから貰った指輪をBが仲間内で披露してたことがあった。
金銀組み合わせの指輪で、仲間内の女子の言では結構いいものらしかったが、
Aが凄い微妙な様子だった。
井戸の一件の後だったので、俺は後でこそっと「あの指輪なんかある?」と
Aに聞きました。
「……うん……まずいかも。でも、どうしよう。俺くん、お祓いできる人とか
 知らないよね?」
俺はAの他に「みえるひと」の本物は1人も知らなかったので、そう言うと、
Aは閉口した様子で。
Aは、自分がみえるひとだが、経験則で危ないものを避けてきただけで、
霊能者などの知り合いはいないらしいです。
「……それに、Bも貸してくれないよね……お祓いとかするところに
 B本人連れて行ったら、まずBのアレと揉めるかもしれないし……」
かと言って、指輪が霊的に危ないなどといったら、Bのことだから
それこそ面白がって肌身離さず持ち歩くのが、俺にも想像できた。
「……ま、Bはアレがいるから大丈夫なんじゃん?」
と俺は言ったが、Aは複雑な顔で「ん……ていうか……ちょっとね……」と
言い、それで会話は終わりました。

589: スレ208の128 2009/05/05 22:24:52 ID:+2c9Ghac0
次の日、大学内でAが事故って怪我した。
捨ててあった何かのガラスでサックリ切ったとかで大学の保健管理センターへ
運ばれたAは、その時一緒に居た同じ科の奴に、自分の荷物は最寄の講義室に
置いといてくれ、後で取りに行くから、と言ったらしい。
で、事故の後にそいつと俺が出くわして話した。
財布とか貴重品はさすがに放置じゃまずくないか?と言うことになり、
俺が預かっといてやるってことにした。

講義室に行くと、誰もいなくてAの鞄がぽんと椅子の上においてあった。
見覚えはあったが、他の奴のだったらまずいし、失礼して中を開けて、
何か氏名の解るものを確認しようとした。

そしたら。
財布の入ったポケットの中に、一緒に、小さなビニール袋に入った指輪が見えた。
前日、Bが皆に見せまくってたのとそっくりのが。
え、何で?これBの指輪か?どうしてAが?と思ったが、
単に同じもの買ったのかもしれないし、まあひょっとしたら、Aが思い切って
無断拝借してお祓いに持ち込むつもりだったのかもしれないとも考え、
とにかく財布の中の免許証を確認して、鞄を持って
部屋を出ようとしたら、後ろから「にゃー」って声がした。
振り向いたら、窓枠のとこに灰色っぽい猫がいた。
にゃあ、ってもう一度鳴いた猫がひょいっと窓から外へ下りてから少しして、
気がついた。

590: スレ208の128 2009/05/05 22:25:56 ID:+2c9Ghac0
……さっき居なかったよな?猫。それでここ、4階だよな?外に木の枝とかあったっけ?
慌てて鞄を置いて窓に駆け寄って見ると、窓の外には何もない。
木の枝が張り出してもいないし、建物の外側のどこにも猫はいないし、
勿論落ちて死んでたりもしない。
……4階位なら飛び降りて逃げられるモンなのか?と思いつつ戻ってAの鞄を手に持って、
仰天した。絶対さっきまでなかった派手な裂き傷が鞄についてた。
駄目押しにもう一度、足元で「にゃー」って声がするに至って、ようやく俺は、
Aがしきりに気にしてた例の指輪が俺の持ってる鞄の中にあるんだ、という事実に
気がついた。
「………」
ぞく、と背筋が寒くなったところへ、また「にゃー」さらにガリッて音が続いた。
見下ろすと、俺の靴ヒモが結び目のとこで何箇所か裂けてた。もちろん猫は居ない。
にゃー。にゃー。にゃー。
かなりの至近距離に聞こえるその声は、何だか段々と嫌な感じになってきてた。
冷や汗をかき始めた俺の周りをうろうろしてた鳴き声に、ぼそっと暗い感じの
人間の声が重なった。
『……なんか、死んじゃえ。死ねばいいのに』
エコーをかけたような変な声だった。
「……!」
硬直した俺は、咄嗟に大急ぎで携帯電話を出して、速攻で電話をかけた。
プルル、プルル、と呼び出し音が鳴る間も、足元で見えない猫が鳴いてた。
靴や鞄がカリカリ音を立てて、ちらっと見下ろすと床にも何だか、
傷が増えてきてるような気がした。
ガリッと衝撃があって足首に痛みが走ったのと同時くらいに、電話が繋がった。
『はーい、もしもしー?』
「Bか!?あのさ、俺だけど、えっとAのこと聞いた?」
有難いことに、Bは学内にいた。急いでAの怪我の件を説明し、
荷物を預かってくれと頼むと、Bは快諾した。
電話を切った俺は、Aの鞄を持ってダッシュしてBと待ち合わせた場所へ向かった。
エンドレスに足元から聞こえる猫の鳴き声に混ざって、ぽそ、ぽそ、と
『死んじゃえ』とか『死ねばいい』とか呟く女の声がし続けた。

591: スレ208の128 2009/05/05 22:27:08 ID:+2c9Ghac0
建物を出たあたりで、しゅっ、と足の間を通り抜けるような感触がして、
足がもつれて思いっきりこけて、止めてあった自転車に突っ込んだ。
「うわー俺君!?大丈夫?」
待ち合わせしてた自販機の所から、大声で言いながらBが駆け寄ってきた。
「俺君、手!それに足も血が出てんじゃん!」
Bが騒ぎながら俺に手を貸してくれ、荷物を持ってくれて、気がついたら
猫の声も変な女の声もしなくなってた。

ただ、後で確認したら、やっぱり足の傷は自転車の金具で切ったんじゃなく
爪で引っかかれた傷でした。

Aの怪我もそれほど酷くはなく、A鞄の中にあった指輪は、AがBから
借りたものでした。
同じようなのがどうしても欲しいから、お店で見せて「こう言うのが欲しい」と
言うのに見本にしたい、と言って借りたそうで。
ただ、俺が鞄をBに預けた話をすると、Aは「……あ、そう」と
言ったきりで、猫と女の声についても何も説明してくれなかった。

592: スレ208の128 2009/05/05 22:28:16 ID:+2c9Ghac0
……今になって俺がこの話を思い出したのは、最近AがB宅を訪問したときの
件があったからでした。
Bの部屋の話、白い衣装と神社の一件の話を聞き、
「Bの中にいるものは、Bを守るだけで、悪霊退治をするわけではない。
周囲の人がとばっちりを受けても祟られても、Bが無事なら何もしてくれない」
と言うことを知って急に気になったのが、この一件だった。
俺はこの後、Bと指輪の話をしたことがある。
Bはその時、Aから返却されたその指輪をはめてた。
「Aが同じようなの欲しがってたけど、見つからなかったんだよね。あれ、Eが
 親戚の子に選んで買ってきてもらったんだって」
で。
Eに指輪を選んでくれた、その女の子が、Eの在学中に亡くなってるんだ。
Eが葬儀に出たと言っていたのは、確か、この一件の少し後だった。
当時は、俺が女の声を聞いたときには生きてたわけだから無関係だと思ってた。
あの一件は、Bの手元に指輪が戻ってBには何も起こらなかった事で
片付いたつもりでいた。

でも、今考えてみるとどうしても気になって、先日、改めてAに聞いてみた。
Aは物凄く迷ってたが、やっぱり黙ってるのがしんどかったようで、
しつこく聞いたら最後には話してくれた。
クロだった。
「……その親戚の子、Eが好きだったんだと思うよ。どこで呪いの方法を
見つけたのか知らないけど、実際に猫を殺して本格的に呪いかけるくらい、
Bが憎かったんじゃないかな」
俺が聞いたのは、やっぱりその子の声らしかった。Eから指輪を貰う女に対して、
死んじゃえ、と呟いて猫を殺した時の声なんだろう、と俺は思った。

593: スレ208の128 2009/05/05 22:29:01 ID:+2c9Ghac0
そしてAが心配してたのは、Bが呪われることじゃなかった。
Bの中にいるものの性質をかなり正確に把握してたAは、動物を殺して形を整えて
行われた呪いの、「返り」を気にしてたんだった。
「……私も俺君も大怪我じゃなかったでしょ?呪い自体には、人を殺すような力は
無かったんだと思う。だけど」
Bにはアレが居たから。
Bをターゲットに真っ直ぐ飛ばされたものを、アレが真っ直ぐ打ち返したときに、
「加速がついちゃった」んだと、思う……

Aは、それ以外は何も言わなかった。
多分、当時のAは、指輪をどこか霊能者のところへ持ち込んで、
呪いを外してもらおうと考えてたんだと思う。
正直、Aと話してから、少し気持ちの整理がつかなくて、混乱してる。
俺がBを呼んでAの鞄を渡さなかったら、Eの親戚の子は死ななかったんだろうか。
BにAの鞄を預けたと言ったとき、Aが取り戻そうとしなかったのは、
もう間に合わないと思ったのか、怪我して怖くなったのか、俺は解らない。
いずれにせよ、もう何年も前の話だ。

Bは何も悪くないんだろう。普通に彼氏から貰った指輪を喜んでただけで。
少し大雑把だけどイイ子で、同じものを探すのに貸してと言ったAに
快く指輪を貸し出してくれるような奴だったわけで。
でも、俺が悪いんだとも思いたくない。
Aも俺も巻き込まれただけじゃないか、って気持ちが消えない。
同時に、猫を殺して呪いをかけた女の子は確かにゾッとするけど、
相手がBでなかったら、死人は出なかった話だったんだと思わずに居られない。
Aが複雑な顔で「何もできないんだよね」って繰り返す気持ちが初めてまともに
解った気がした。
吐き出させてもらってすまない。
以上です。

596: 本当にあった怖い名無し 2009/05/05 22:50:59 ID:kWbV6F6o0
うん、そうだよ
少なくともその親戚の子には呪うほどの殺意があったわけで
その殺意を返されても文句は言えない

まして周囲にその呪いの被害が及んでいる状況で
とばっちりを受けた被害者が気に病むことじゃないよ

604: 本当にあった怖い名無し 2009/05/05 23:39:08 ID:lQhQKTSi0
Bが散々な言われようでかわいそうだ
猫殺して呪いかけるような女じゃなく
悪いのはBって周囲から思われてるってのがな
後味悪すぎる

605: 本当にあった怖い名無し 2009/05/05 23:48:40 ID:lQhQKTSi0
つかAてラスボスだよな
いつもこいつの中途半端な行動が不可解すぎる

606: 本当にあった怖い名無し 2009/05/05 23:53:30 ID:mUV58s+70
面白いと思って読んでるけど、
どうもAが好きになれないなー
Bの中にいるものが恐ろしいのは判ったけど
Bはどう考えても何も悪くないし。
Aは関わってしまっているんだから、なんかもっと対策は出来ないんだろうか…
Bの周囲で色々障害が出ているわけだし
その辺がコトリバコと違うな。

609: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:15:41 ID:Pcv15QkR0
Bに何でそんなものがついてるのか、その辺りを
掘り下げてくれないと何とも。

612: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:47:43 ID:bM2IG/8MO
>>609
人柱力を封印してます

610: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:22:21 ID:SNhTiL9o0
小野不由美の「魔性の子」みたいなものじゃね?
B自身は悪くないにしても周囲に被害が及ぶ
で、対策としては君子危うきに近寄らずしかないんだよね
呪いをかけた奴には同情しないが、周辺住人は気の毒だ

611: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:44:11 ID:2lA3RQ9j0
主人公?がAの言うことだけを鵜呑みにしてるのが…
寝ているBを井戸に連れて行こうと主張したのもAだしさ
夜だし何か起こるかもしれんのに、
普通は寝ている人間をつれてかないよ
ちょっとAはおかしくないか

614: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:50:08 ID:a/7ewWuV0
>>611
その後の出来事はおかしくないのかwww

615: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 00:57:42 ID:2lA3RQ9j0
>>614
だって霊感のあって行くの嫌がってたAがBを井戸につれてこうとするのは
どうしても腑に落ちんのよ
霊感なぞなくても、普通は夜道歩かせるのは危ないから
見張り役の男1人と一緒に車の中に置いてかね?

618: 本当にあった怖い名無し 2009/05/06 01:07:19 ID:tH/LZFuD0
>>615
それしたら自分達が助からないじゃまいか

出典: 死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?211