730: 題名不明1/2 2013/10/07(月) 23:11:50.54 ID:jDpaNywz0
昔ちゃおと言う少女雑誌で、小さなコミックが付録で付いてたんだが、その中の話の一つ
女子高生Aは皆の憧れのイケメンBに髪が綺麗だねと誉められ喜んでいた
が、それを見ていた同級生の美人Cや取り巻きに虐められ髪の毛をズタズタに切られてしまう
泣きながら帰り、自分の部屋でCや取り巻きを憎悪するA
その次の日からCの取り巻きが次々と何者かに襲われ、酷い怪我を負わされる
そして取り巻きが襲われる度に、自分が取り巻きを襲っている夢を見てしまい怯えるA
そんなある日BとCがバイクでデート(実は2人は付き合っていた)
C「あんまりAと仲良くしないでよね」
B「ヤキモチか?あんな子に興味は無いよ、俺が好きなのはCだけだ…うわぁっ!」
突如バイクの前にふらっと女が出て来て、避けきれず事故をおこすBC
幸いBは軽傷だったがCは重傷、慌てて近寄ろうとすると虫の息のCに女がしゃがみ込んで何かをしている
恐る恐る近付くBが見たのは、ニヤニヤと邪悪な顔で笑いながら死んでいるCの髪や顔をハサミで無惨に切り刻んでいるAだった
そして又そっくり同じ夢を見るAだが、夢なんだと自分を落ち着かせる

732: 2/2 2013/10/07(月) 23:38:16.33 ID:jDpaNywz0
だが次の日血相を変えてAを詰るB
余りの剣幕に動揺するAだったが、私はやっていないと否定(実際アリバイもある)する
Bは一端引き下がるが納得は出来ず、放課後教室で1人考えていると背後に人の気配
振り向くとハサミを持った女が
「貴方はCに騙されている、Cは私の髪をズタズタにした酷い女。私を好きになって」
と近付いてくる
B「お前なんか好きじゃない!俺が好きだったのはCだ!」
「じゃあ、死ね」
とハサミで襲いかかる女だったが
「危ない!逃げて!」
とAがBを助けにくる
「貴女は誰!?どうしてこんな事…きゃあああああああ!!!!!!!!!!!!」
止めに入ったAを無表情で見下ろすのは、確かにAの顔だった
「私はお前の影。お前が殺してやりたいと憎んだから生まれた影」
「嘘、嘘よ!」
「嘘じゃない、お前は本当はこうしたかったんだ。心の奥底ではCや取り巻きを、自分を蔑んだBを憎んでいたくせに」
「違う!私はBを殺したいなんて思っていない!嘘吐き!」
「邪魔だ。その手を離せ」
「嘘吐きのあんたなんか消えてしまえ!!!!」
「離せ!!…ぎゃあああっ!!!!」
2人のAが争い、Aが影Aを刺し殺してしまう

733: 題名不明3/3 2013/10/07(月) 23:49:18.05 ID:jDpaNywz0
ごめん纏まらんかったorz
朝、ベッドで目覚めるA
「……夢……?」
……そうよね、あんなドラマみたいな事。夢だったんだわ

ベッドから降りるA

幽かな違和感

髪を整えようと鏡の前に立つA、その目が見開かれる

――影は死んだ

「きゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

鏡の中に彼女の姿は無い

鏡も光も死んだ影を写し出せない




で終わりなんだが、Aは何も悪い事してないのに虐められて髪の毛切られてとどめは影が無くなるとか救いが無さ過ぎ
何十年も前に読んだのに、最後のシーンは忘れられない
うろ覚えなので、間違ってたらごめん

出典: 後味の悪い話 その143