582: 荒野にネコは生きぬいて G.D.グリフィス 1/2 2013/09/08(日) 20:43:41.76 ID:LY9kSYAO0
上の虎の話読んでてふっと思い出した小説、一応小学生中高学年向け?

生まれて間もない子猫が荒野の真ん中に放りだされた
子猫は新しい遊びだと考え飼い主を待ち続けるが、車で走り去った飼い主は戻ってこない
やがて只事ではないと気がついた子猫は、戸惑いながらも歩き始める
僅かな食べ物を探し、外敵に追われる日々に、綺麗な毛並みと柔らかな肉球は見る影もなくなった
世間知らずの子猫は急速に用心深い成猫へと成長していった
野生の獣、山火事、洪水、厳冬・・・いくつもの困難をくぐりぬけていく

583: 荒野にネコは生きぬいて G.D.グリフィス 2/2 2013/09/08(日) 20:47:00.74 ID:LY9kSYAO0
自分の子を産み、育て、失うこともあれば成猫として別れることもある
人間のもとに身を寄せることもあるが、その心境は保護されるというより利用に近い
安息というものが無いその日暮らしの年月を重ねて、やがて猫は老いていった
老猫が辿りついたのはとある老夫婦の家
夫婦は猫を強いて手元におこうとはせず、猫もついに放浪の旅を終えて夫婦の家の軒先で暮らし始める
そんな暮らしが始まって間もないある日、猫は車に轢かれる
致命傷を負った猫は駆けつけた老夫婦に見守られながら、静かに息を引き取った

読む人によっては後味の悪い話にもなるし、不思議な感覚を覚える話にもなるかもしれない
猫には最初から最後まで名前がない
描写は常に淡々としてて、猫に対する同情の欠片もない
とても小学生の読み物とは思えないハードボイルドな感じの内容だった

592: 本当にあった怖い名無し 2013/09/09(月) 02:27:21.02 ID:hYtTadNcO
>>583
正統派子供に読ませたい本だね
当時の自分だったら「看取って貰えてよかったね」と思うかな
気になったので読んでみる



出典: 後味の悪い話 その142