1: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:03:37 ID:j7D9FJ3U0
もうすぐこの国も戦争に突入しそうだ

2: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:04:33 ID:lqe4/+Dn0
中二病乙

5: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:10:39 ID:j7D9FJ3U0
>>2
病にかかった事は二度ある
一度は幼少期に死にかけて
二度めは看病した母に伝染って殺した

3: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:06:20 ID:UwMBPV4SP
魔法とかモンスターとか存在してんの?

5: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:10:39 ID:j7D9FJ3U0
>>3
幻術士っていう神職の人が扱う術はある
病の治療や鬼退治によく使われてるね
俺ら平民がその恩恵を受ける事はほぼない

4: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:08:57 ID:bTbmyarS0
とりまスペック。

8: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:16:32 ID:j7D9FJ3U0
>>4
僕は19で末っ子だよ
家族は8人だった
母と1番目と2番目の兄の3人は亡くなっている
母は病で、2人の兄は鬼退治にて戦死してる
今は父、父の妾、妾の娘、僕、後は姉2人と妹1人
息子は僕を除いて死んだので僕が時期家長さ
家督を継げるのは16からなんだけどまだ継いでないよ

6: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:14:20 ID:CLIS8kp80
SSスタイルでスレ進行しないの?

9: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:25:12 ID:j7D9FJ3U0
都の大路を歩いていた
今やこの街もすっかり元気がない
その日は征都からの行商人が闇市にきている噂があった
そこでどうしても手に入れたいものがあった私はひっそりと畑仕事を抜け出したのだ

10: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:27:15 ID:CLIS8kp80
おいおい本当にSS風に始めるつもりかよwwwwwww

11: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:27:50 ID:bTbmyarS0
俺は支援するww

12: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:33:05 ID:j7D9FJ3U0
私「あっ。来てる来てる」

ガヤガヤ・・・

行商人「まったく、おととい来やがれってんだ!」
客「ふざけんじゃねえぞ、こんな紙くずで米2升たぁ吹っかけるのも大概にしろ!役人よこすぞ」
行商人「できるもんならやってみな。そんな事すりゃ、
闇市から全部の商人がトンズラこく。
それで困るのはあんたらだろうからかまわんけどねぇ」
客「く・・・女の癖して足元みやがって」
行商人「文句言うだけならさっさとかえれかえれ!・・・ん?」

私「あ・・・どうも」

14: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:39:38 ID:j7D9FJ3U0
河原

行商人「しかしまぁ、たいへんだったねぇ。おっかさん」
私「いえ・・・貴方の術札のお陰で、母も苦しまずに逝けましたし」
行商人「・・・」
私「・・・」
行商人「あのさ」
私「はい」
行商人「約束してたあれなんだけど」
私「あ、いいんです。妹が無理言ったってのは分かってますから。
あいつも、こんな時勢に欲しがるかなぁ。あんなもん」
行商人「すまないね。流石にあれを持ってくるのは無理だったよ。だけど代わりと言っちゃあ何なんだが、ほれ」
私「? ・・・これは丸薬、ですか?」

16: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 03:47:36 ID:j7D9FJ3U0
行商人「そう見えるかい?」
私「ええ、まぁ」
行商人「とりあえず、それ飲みな今すぐに」
私「でも」
行商人「悪いもんじゃないよ」
私「あ、いえ。疑うとかそういう訳では。ただお代はいかほどかと」
行商人「まったく。馬鹿に素直で人が良過ぎるのは早死にするよ」
私「そうかもしれませんね。うちも母だけが先に逝ってしまいましたから」
行商人「お代はいらないよ。前回、あんたのおっかさんから受けた恩はまだ返せてないんだ」

18: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:01:39 ID:j7D9FJ3U0
私「?」
行商人「・・・これはね。征都で見聞きした話だよ」
私「征都? ここから東に七百粁(キロメートル)先の邦の首都・・・」
行商人「そうさ。そこではね、鬼がやってくるってんで幻術士があちこち征伐に行ってた」
私「征伐!?」
行商人「豊かな土地を根城にその周辺地に蔓延ってるらしいんだよ。人は喰われて犯されて、
村は焼かれて地は腐り・・・そんなことが頻発してるもんだから」
私「そんな」

19: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:10:50 ID:j7D9FJ3U0
行商人「鬼ってのは厄介でね」
私「・・・(鬼、か。悪の全てが具現化した物の怪)」
行商人「まだここいらは大した事ない低級のはぐれ鬼しかいないみたいだけど征都のは別さ。
悪い鬼は障気を放つ。人を喰うに留まらず、ほおっておけばその土地は腐り果てていく」
私「・・・まるで地の病、ですね」
行商人「そう!まさにそうなのさ! そんな邦を滅ぼしかねない、そんな厄介なやつなんだよ鬼は。
その鬼が今、征都のあちこちで暴れてんだ」
私「そんな酷い有様に・・・ですがそれと、この丸薬に何の関係が?」

21: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:18:05 ID:j7D9FJ3U0
行商人「ああっと、そうだったねぇ。関係あるもある。大ありさ。
あんた、自分がかかった病を覚えてるかぃ?」
私「忘れるはずありません。あの病のせいで、自分のせいで、母を死なせたようなものですから」
行商人「・・・それ、飲まなきゃ、また誰か近くの人間に病うつすして殺しちまうよ」
私「え!?」

ピィィィィィ!!

私「!?」
行商人「ちぃ! あの馬鹿な客、本当に役人呼びやがった! わたしゃ、一旦身を隠すけどね! 必ずそれ、飲みな! 分かったね!」

ダッ

私「あ! ちょっと! 待って下さい!」

22: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:25:33 ID:j7D9FJ3U0
私はその後、闇市によってみたがあの行商人はいなかった
本来は妹に頼まれていた華国の絡繰人形を受け取りに行ったはずだったのだが

闇市で警邏をしている役人に怪しまれるのも厄介だったし
丁度日も暮れて畑仕事を終える時間にもなっていたので帰路につき、その日を終えたのだった

23: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:30:54 ID:j7D9FJ3U0
私は行商人に渡された丸薬、そして征都の話、鬼の話の事を誰にも告げず、一晩考えた末に飲む事に決めた。

>行商人「・・・それ、飲まなきゃ、また誰か近くの人間に病うつすして殺しちまうよ」

あの言葉の意味が気になったのは勿論だったが、それが理由で一晩も思案した訳ではない。
単純に代金を払っていない物に手をつける事が、酷く躊躇われたからだった。

そして一月後。
それは来た。

24: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 04:48:07 ID:j7D9FJ3U0
自宅

父「ならん」
姉1「父上!」
父「もう決めた事だ」
姉1「ですが、このようなヘタレが戦場にて首級(しるし)を上げられるとお思いか!?
刀や銃などまともに知らぬ、鍬(くわ)や鋤(すき)を扱うだけの小百姓の出来損ないの倅ではありませぬか!」
妾「酷い言われようねあなた」
私「・・・まあ、実際その通りですから」
姉2「自分を卑下するのも時と場所を弁えよ。姉1はお主の事を思うて言うてくれとるのじゃ」
私「す、すいません」
父「お前たち、静かに。今一度申す」
全員「!・・・」

25: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 05:03:02 ID:j7D9FJ3U0
父「この邦にもついに戦の機がたった。彼の征国・征都がこの邦との千年の和平、不戦の約定を違えて攻め入って来たとのこと。
家長以外の男は戦へ赴くべし、との通達が役所から正式にあった。
私が家督を息子に譲れば徴兵は回避できる事ではあるが、それはせん」
全員「・・・」
父「よいか」
全員「・・・」
父「よいな」
全員「はい」
姉1「・・・っ!」

ダッ

姉2「姉上!」
妾「あらあら、よくない態度ね」
父「よい、ほおっておけ」
私「ちょっと、見て来ます」

26: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 05:19:51 ID:j7D9FJ3U0
私「姉上! 姉上待ってよ」
姉1「・・・」
スタスタ
私「ほらだいぶ冷えてきてるんだから、さ戻ろう?」
姉1「寒くなどない」
私「ごめんよ、僕がしっかりしてなくて」
姉1「・・・まったくだ」
私「本当、姉上の言うとおりだった。ちっさい頃からあれほど剣術をまともに習え、って言ってくれて教えてくれてたのにさ。
自分の身は自分で守れるようにしろって」
姉1「・・・」
私「だけれど、すぐ飽きちゃってさ。いつも困らせてばかりで。キチンと言われたとおり習っていれば姉上にも心配かける事もなかったのに」
姉1「・・・違う」
私「え?」

27: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 05:26:54 ID:j7D9FJ3U0
姉1「お前はいつも思い違いをしている」
私「でも俺が剣の腕を磨いていれば、姉上が心配するような事はーー」
姉1「・・・ついて来い」
私「あっ、ちょ」

)武道場

姉1「行くぞ」
私「え?竹刀?え?防具なし?」
姉1「てええええええええええっ!!」
バシィ!!
私「うわぁ! ちょっと待った!」
姉1「はあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私「だああっ!?」

28: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 05:40:11 ID:j7D9FJ3U0
姉1「いいかっ!」
私「はっはいいい」
姉1「私はな!」
私「うわっとと」
姉1「お前に強くなって欲しかったのは!」
バシッ
私「いでっ!」
姉1「なって欲しかったのは!」
バシィ
私「くっ!」
姉1「・・・などではない」
私「くっ(ん? 力が弱まったぞ。隙あり!)」

パシィィィン
カラカラ

私「嘘だろ僕が姉上に勝っ・・・?」
姉1「・・・私はお前を戦に行かせるために強くなって欲しかった訳では決してない」
私「え?」
姉1「お前は」
私「・・・ぁ」
姉1「お前はいつも思い違いをしている。フフッ・・・うっうう」

29: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 05:49:26 ID:j7D9FJ3U0
私は生まれて初めて姉1の涙を見た。
母が亡くなった時にすら泣かなかった気丈な彼女を、当時、強い人だと思った。
だがこの日、震える姉の嗚咽を私の腕で抱えた時に、それは間違いだと気づく。
あの時に涙を零さなかったのは私のためだった。
私の病が原因で死んだ母に対して袖を濡らせば、それを見た私の責め苦になると思ったのだ。
姉1は強い人ではない。
とても優しい人だ。

30: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 07:32:22 ID:A5bxN+C10
普通におもしろくてワロタ
世界観を教えろよ

32: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 07:59:45 ID:nmus1AbEi
まだやってんのかww

33: 名も無き被検体774号+ 2013/09/30 16:34:38 ID:UwMBPV4SP
なんか世界観おもしろいな

34: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 00:22:39 ID:59shKSbb0
晴天。
蒼穹に鳥が舞う。
征都の風は強い。
それに向かって一歩繰り出す童女。袴姿で革長靴の少女から思わず声がもれた。
「あっ」
顎紐を緩く結んでいたせいなのか、編み笠が突風にあおられさらわれた。
残されたのは風と戯れる黒髪の童女ひとり、振り向きその編み笠の行った末を細めた目で追う。
地面に軟着陸し転がり続けるそれを、私は足元で拾い上げた。

第一章――あやかし童女――

35: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 00:34:28 ID:59shKSbb0
少女「どうした?」
私「あ、いえ。どうして一人旅なんかを?」
少女「私が一人と言ったか?」
私「そういえば言われた覚えはありませんね」ニコッ
少女「だろう」
私「では随伴者の片はどちらに?」
少女「そんなものはおらん」
私「はい? え、でも――」
少女「私が一人ではないと言ったか?」
私「ふむ、そういえばそれも聞いた覚えはないですねぇ」ポリポリ
少女「そうだろうそうだろう」ニコッ
私「ではどちらまで?」
少女「ふむ。興味深い」
私「何がです?」
少女「ふむふむ。興味ぶかいな」
私「そうですか」
テクテク
少女「・・・聞け」
私「はい?」
少女「教えて欲しいと聞け」
私「何をでしょう」
少女「お前は知りたくないのか、私のことを!」
私「まぁ、教えていただけるのならば聞きましょう」
少女「そうかそうか」ニコッ

36: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 00:40:02 ID:59shKSbb0
少女「実はな」
私「ええ」
少女「私はな」
私「はい」
少女「腹が減っている!」
私「ふむ」
少女「お前はどうだ」
私「ん~。まぁそこまでは空いてない感じ・・・」
少女「ジッー」
私「・・・ちょっと小腹も空いたことですし、あちらの休憩所に食べ物があるか"おとない(確認、訪問)"を入れてきます、かね」
少女「そうだな!」
私「やれやれ」

37: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 00:48:15 ID:59shKSbb0
街道沿いの休憩所に私たちは向かった。
家族の見送りを受けて故郷から出立したのはよかったが、
斥候に命じらた私は上官と二人で隊よりも早く征都に潜行していた。
しかし一昨日未明、上官が私に警戒を命じた後、二度と戻ってくることはなく
亡命したのだと悟ったのは今日、その上官の置手紙が私のポケットに入っているのを見つけた時だった。
それから私は軍に戻ることもできず、ただ一人ぼけっと街道を歩いていたところに、
この不思議な少女とであったのだった。

38: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 00:55:17 ID:59shKSbb0
私「この木陰で待っていてください。ちょっと行ってきますね」
少女「うむ。卵焼きができるか聞いておいてくれ。甘いやつで頼む」
私「わかりました、甘くてふわふわのトロトロのやつですね」
少女「うむ!」ジュルリ

)休憩所
シーン
私「すいません、どなたかいらっしゃいますか?」
シーン



ドタドタドタドタッ!ガシャーン!ドシーン!パリン!
店主「は、はい、らっしゃい! ってアレ?」ゼーハーゼーハー
私「あの、大丈夫ですか?」
店主「何だよ、アンタ」
私「客ですけど」
店主「脅かすなよ。まったくよ。アイツが来たのかと思ったじゃねえか」
私「えっと、血出てますよ額」

39: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:08:15 ID:KYQA8xnEO
とりあえず人間はそんなに会話を覚えてないとだけ言っとく

40: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:19:07 ID:59shKSbb0
店主「ああ、こんなもんツバつけときゃ治る。で客が何のようだ」
私「客がお店に用があるのは大体一つくらいかと」
店主「飯なんてねえよ、さっさと帰れ! この先15粁(キロメートル)歩けば宿場町があるからそこで食え」
私「そうですか。大繁盛してるんですねえ」ニコッ
店主「うれしくもないね」
私「あの、私を一体どなたと勘違いされて驚かれたのでしょう」
店主「!? ・・・そ、それは・・・」
私「・・・ふむ。まぁ、もうその件についてはかまいません。ところで別件なのですが、この地方、風が強いですね」

41: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:25:32 ID:59shKSbb0
店主「あぁ天風(てんぷう)ってんだ。知らないのか。あんたどっから来た」
私「え?(正直に敵国に素性をバラすとダメだよな。斥候なんだし)えーっとですね」
店主「瑛都(えいと)から? そいつぁたまげた! 随分と南からだな」
私「そ、そうなんです(嘘)、だからこの風が珍しくて。住むの大変じゃありませんか?」
店主「まぁ慣れっちゃあ慣れだなぁ」
私「凧揚げなんか楽しそうですね」
店主「そうよ! 餓鬼の頃にゃあよくやったもんだ。天風ってのはよ、ずっとどこでも吹いてると思われがちだが、そうでもねぇんだ」
私「へえ」
店主「この山の裾に祠があるんだが、そこから西はまったく風がこない。
だけど都に行くには随分遠回りでな、誰も使わなくなって今じゃ地元の人間の極一部しかしらない無風地帯だ」
私「それはいい事を聞いた。連れがいるので風のない道は多少遠回りになってもいいかもしれません」

42: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:28:20 ID:59shKSbb0
店主「そうかい、そりゃよかったよ・・・悪かったな、最初あんな態度とってよ」
私「いえ、お気になさらずに。まだ陽は高いですし、このまま宿場町まで行くとします」
店主「悪い」
私「それでは・・・あ、そうだ」
店主「ん?」
私「あの、卵焼き、甘いのって一人分だけでもありませんかね?」
店主「た、たまごやきぃぃぃぃ!!」 ガタガタッ
私「え?(ちょっとなにこの尋常ならざりき驚きようは)」
店主「あ、甘くてふわふわのか!?」 ブルブルブル
私「ええ。甘くてふわふわでトロトロの卵焼きです、けれど」
店主「トロトロもなのかああああああああああああ!? ひいいいいいい! 助けてくれ助けてくださいいい」
私「・・・えっと、やっぱいいです」

43: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:39:04 ID:59shKSbb0
)木陰にて

少女「おお! その顔は卵焼きの顔だな!」
私「まあ、たしかにそう言えなくもないです」
少女「な!」キラキラ
私「んー。あのですねえ。いい報告とよくない報告があります。どちらから聞きますか?」
少女「いい報告に決まっておろう」
私「わかりました。いい報告はですね、卵焼きは人を狂わせるほど凄い食べ物だと言うことです」
少女「そうだ! その通りだ。あの鼻孔をまさぐる香ばしい匂い」スンスン
私「ほう」
少女「口に広がる豊満な幸福、唾液が洪水のようにあふれ出る」ジュルジュル
私「ほうほう」フキフキ
少女「あーっ! 早く食べたいぞ!」
私「食べられません」
少女「そうだろう! ・・・ハッ 食べられないだと!?」
私「あなたの大好きな卵焼きは食べることができない、これがよくない報告です」
少女「そ、そんなーーッ」

44: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:45:55 ID:59shKSbb0
)街道にて

私「あっ、綺麗ですねえ。あの鳥は私の故郷では見たことがありません」
少女「・・・」
通りがかりの旅人「おっ嬢ちゃん、あんちゃんにおんぶに抱っこたぁいいご身分だねぇ」
少女「ギロッ」
通りがかりの旅人「ひっひいいいいいいいいいいい!!」
私「いつまで拗ねるつもりですか」
少女「・・・」
私「卵焼きをおいしく食べる方法はもう一つだけあります」
少女「ピク」
私「でもこの方法はとても大変です」
少女「・・・」
私「おそらく誰かの背中におんぶされて色々な人に不機嫌を撒き散らすような人には一生無理かもしれませんが」
少女「!!」ズババ シュタッ
私「あれ? もういいのですか」
少女「よい!」

46: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 01:55:15 ID:59shKSbb0
)宿場町。とある宿屋

少女「うまい! うまいな!」バクバクバク
私「泣くほどですか」
少女「お前の言ったとおりだった!」ムシャムシャムシャ
私「お。このおみおつけ、結構いけますね」
少女「卵焼きは苦労した者こそが一番おいしく食べられる方法だったとは!」バクムシャ
私「百姓ですからね。汗かいた後のご飯のうまさを語らせたら右に出るものはいないですよ」
少女「そうか!」ムシャムシャ
私「いえいえ」
少女「・・・」
私「どうしました。急にお箸をおいて改まって」
少女「お前はいいヤツだな」
私「はい、よく言われます」
少女「お前は私が怖くないのか」
私「はい」
少女「・・・」
私「・・・」
少女「お前の卵焼きもらうぞ」
私「ダメです」

47: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 02:14:18 ID:59shKSbb0
私は不思議な少女を伴い、斥候を続けた。
いい隠れ蓑になると思った部分は少なくない。
年齢的にも私は19で、少女は年の頃10ほど。妹と言って差し支えない見かけだ。
道中、情報収集をしようと思っていた所にちょうど腹が空いたというので街道沿いにある飯屋を見つけ立ち寄った。
少々、奇異な出来事に遭遇したがあまり事を荒立てると自分の仕事の妨げになりかねないために、深くは追求しないでおいた。

48: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 02:22:12 ID:59shKSbb0
この征都、後方は断崖と海に守られ隙がない。
これを攻めるに、一番厄介なのは前方の風である。
その突破口が何かないかと飯屋の主人と駄弁を弄す中から探りをいれてみた。
この風は天風と呼ばれ、征都の堅牢な防護壁の役割を果たしていた。
上空は鳥が乱高下しながら流されていくほどの強風、地上においてもその勢いは強く、
戦において向かい風で臨む事は非常に厄介である。
征都に向け火矢で射かけようとも、それは天風によって流され自軍に舞い戻ってしまう。
逆に征都側の射手にこちらが見つかれば、ありえない飛距離をもって矢の雨を降らされる事になる。
更には他邦には希少な風を操る術士が多く軍籍に名を連ねている。

49: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 02:24:19 ID:59shKSbb0
おそらくだが、あの風を相手に大砲も銃も全く使い物にならないだろう。
仮に射程圏に入れたとしても相手から集中砲火を受けるに決まっている。

明日、仕入れた情報を確かめに行くつもりだ。
飯屋が言っていた、無風地帯、とやらに。
しかし、あの少女、どうしたものか。
無風地帯とやらが本当に存在するならば、征都の泣き処になるうる。
そんな場所を、飯屋の言ったことを真に受けて「誰も忘れてしまった場所」などと決め付けるのは危うい。
敵軍が放置している保証はないのだ。
もし悪い勘が当るとすれば、無関係の子供を巻き込むことになる。
それは避けねば。

50: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 02:31:13 ID:59shKSbb0
少女「ムニャムニャ・・・まだ起きているのか?」
スーッ
私「起こしてしまいましたか? ちょっと書き物をね。もう寝ます」
少女「そうか 灯り落としてくれ」
私「隙間から漏れてましたか。ではおやすみなさい」
少女「うむ」
スーッ トンッ・・・
私「・・・」
少女「・・・」
私「・・・」
少女「おい」
私「・・・」
少女「寝たのか」
私「・・・」
少女「・・・」
私「・・・」
少女「私はな。鬼だ」
私「・・・」

51: 名も無き被検体774号+ 2013/10/01 04:42:10 ID:m7MS3Zm90
まだ続けてんのかwwww

54: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 04:20:55 ID:zEhryt3c0
)翌朝。街道沿い

少女「どこに行くのだ」
私「貴方こそどちらに」
少女「私はお前についていく」
私「それは困りましたね。今日はお留守番を頼もうと思っていたのですが」
少女「留守とな」
私「ええ。とても楽しいですよ」
少女「そうか!」
私「ではこちらの宿をとったままにしていますのでこの部屋でくつろいでいてください」
少女「くつろぐとは何だ?」
私「ただのんびりと過ごすことです」
少女「卵焼きを食べたりか?」
私「まあそれもはいりますけど、私の場合は雲を眺めながら色々と考え事をしたりしますね」
少女「おもしろそうにないな」
私「そうですか? 意外とおもしろいものですよ」
少女「・・・分かった。そうしよう。その遊びはいつまでしておればよいのだ」
私「うーん。あ、そうだ。この部屋から見えるあの柿の木になった実が落ちるまで、でいいんじゃないですかね」
少女「そうか! あの青い実だな!」
私「それから、もし私が明日までに戻らなければ、貴方はこの町の神社へ行ってこれを渡してください」
少女「よかろう」
私「それでは行ってきます。ズルしちゃ駄目ですよ」
少女「まかせろ!」

55: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 04:28:42 ID:zEhryt3c0
)昼。街道から外れた西へ

私「ふぅ(少々、意地の悪いことをしたかな。姉2譲りの悪戯でまだ熟れていない柿の実が落ちるのを待てなど・・・)」
ビュウウウウウゥゥゥ・・・
私「ん? 少し風が緩んだ、か?」
ーーぃ。ーーぁーーー。
私「!?」
たーーーぇ。
私「誰かが呼んでいる?」
??「おーーーーい。誰かあーーーーー」
私「やはり」
??「助けてくれーーーーーーーーーー」
ダッ

56: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 04:46:04 ID:zEhryt3c0



母「むかあし、むかし。ある邦のあるところ。山奥にあった村一番の金持ちの家に一人の綺麗な娘がおったそうな。
何年か経ち、娘も立派に育ち、その美貌の噂はたちまち邦中に広がって、色々なところから嫁に欲しいという男たちが毎日やってきた」
私「母上のほうがきれいにきまってる」
姉2「うるさい。黙ってきく」
姉1「シーッ」
私&姉2「っ・・・」
母「ふふふっ・・・毎日男たちが村に立ち寄っては村で飲み食いをする。村は一気に潤った。
そして困ったことに村は娘を見世物にし始めたのだった」
姉1「酷い」ボソッ
姉2「やれやれだ」ボソッ
私「二人ともシーッ」

57: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 04:55:07 ID:zEhryt3c0
母「やがて村の人、親ですら娘の姿を見ることが少なくなっていきます。
『おい、我は想国の侍だ。この村の娘を嫁にもらいたい』
『私は宗国からの使者。国王の遣いでございます。どうか我が国の姫君に』
『なにやらこの村には神子様(みこさま)がおられると伝え聞いてやってまいりました。どうかこの子の病を治してください』
『その神仙術にて飢饉にあえぐ地を救ってくださらぬか』
人々の噂はまた噂を呼び、次第に事が大きくなり始めた頃には、村人たちはもう誰も娘の姿を見ることなどなかったのです」
私&姉1&姉2「・・・」

58: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 05:01:43 ID:zEhryt3c0
母「誰もがあの美しく優しかった娘のことなどとうに忘れてしまい、多くの貢物で村は贅沢になって久しいある雨の日でした」
姉1「・・・」
母「その雨はまるでさめざめと泣く女子(おなご)のようにしとしとと降っていたそうです。そこに・・・」



ザアアアアアアア・・・ザアアアア・・・・・

ピチョン

ピチョン

私「・・・ッ!?」

59: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 05:12:22 ID:zEhryt3c0
私(ここはどこだ。一体何が・・・たしか宿場町で少女を残して調査に・・・)ズキッ
ピチョン・・・ピチョン・・・
私(くそっ。体が痺れてるようだ・・・声も出せない・・・真っ暗で何も見えない。この水滴の反響音、洞窟か?)
ザアアアアアアアア・・・
私(何の音だ、遠くで聞こえる。微かに風が抜けていく方角、出口! 雨の音?)
ピチョン・・・ピチョン・・・
私(大丈夫、体の自由はないけれど、どうやら怪我はしてないみたいだ。それよりも何が起きたんだ。街道からはずれて)
ピチョン・・・ピチョン・・・
私(それから風がやんだ。その後・・・そうだ。誰かの助けを呼ぶ声が聞こえて・・・)
ピチョン・・・・・・・・・・
私(声を頼りに駆けつけた時に)
・・・・・・・・・・・・・・
私(・・・何か・・・いる・・・)
??「・・・」

60: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 05:21:56 ID:zEhryt3c0
??「フシュー・・・フシュー・・・」
私(くっ。生暖かい腐臭!)
??「フシュー・・・ぉッ・・・ぉぉぉッ」
私(?)
??「ぉぉぉ・・・おーーーーい」フシュー
私(!?)
??「誰かあーーーーー」フシュー
私(こっ、これはあの時の!)
??「助けてくれーーーーーーーーーー」
私(間違いない・・・こいつの餌食にされる)
??「おーーーーい。誰かあーーーーー。助けてくれーーーーーーーーーー」

61: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 05:27:53 ID:zEhryt3c0
??「おーーーーい。誰かあーーーーー」ヌロオオオオオオッ
私(唾液から硫黄の臭いがする! こいつはこうやって助けを呼ぶ人の声真似で人間をおびき寄せて・・・)
??「助けてくでぇぇぁぁ・・ぁッ・・・ぁぁ・・・」
私(食ってたんだ!)
??「・・・」
私(・・・)
・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・ピチョン

ピチョン・・・ピチョン・・・

ザアアアアアアアア・・・

私(一度出て行ったのか?)

62: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 05:37:40 ID:zEhryt3c0
私(私が起きているかどうかを確認しに来たのか? それとも・・・ええいっ! 逃げる好機を逃してはいけないっ)
ピチョン・・・ピチョン・・・
私(考えろ! 考えるんだ! 逃げなけ・・・れば)
ピチョン・・・ピチョン・・・
私(くそっ・・・こんな時に・・・睡魔・・・が・・・)

ザアアアアアアアア・・・



母「誰もがあの美しく優しかった娘のことなどとうに忘れてしまい、多くの貢物で村は贅沢になって久しいある雨の日でした。
その雨はまるでさめざめと泣く女子(おなご)のようにしとしとと降っていたそうです。
そこにある風変わりな男がやってきました。
村を訪れたその男は、神子と呼ばれる娘への願いをする訳でもなく、村のあちこちをただ見て回るだけです。
そして、その男が村にやってきて10日目の夜」

64: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 06:28:05 ID:zEhryt3c0
母「最初に異変に気づいたのは馬や家畜たちでした。
急に荒ぶり始め、夜中に村中が大騒ぎになります。
村人も参拝にきた人たちもみなが何事かと、家から宿から飛び出してきました。
誰かが言いました。
『神子の力だ!』
『おお、そうだ神子の言葉に違いない!』
神子を信じてお願いにきた人たちでした。
それを聞いて困ったのは村人です。
神子などいないことを知っていたからです。そしてそこで娘のことをようやく思い出しました。
『あの娘は・・・こんなことができるはずがない!』
『そうじゃそうじゃ。これは一体何事ぞ』
『いや、それよりあの娘は一体いつから何処にいるのじゃ』
『そういやあもう何年もわしは見とらん。誰ぞ見たか』
村人たちは次第に怖くなってきました」

65: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 06:44:05 ID:zEhryt3c0
ギュッ ギュッ
私「姉上? そんなにくっつかないでよぉ」
姉1&2「・・・」
母「いいかしら?」
私&姉1&2「コクコク」
母「・・・そして満月が紫の空のてっぺんに差し掛かった時です。
村中をつつんでいた不吉が一気に爆発したのです!」
私「ひぃっ」
姉1&2「きゃあっ」
母「先ほどまでの地響きのようなものはやみ、かわりに辺りから瘴気が吹き出てきます
触れたものは全て朽ちて腐り落ちていきます。
鳥が融け、豚が融け、馬が融け、納屋が融け、そして終に人も融け始めました。
叫び声が闇夜にこだまし、村人の苦しみと参拝者の恨み節、お祈りの合唱がやがてぷつりと途絶えた時・・・」

66: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 06:57:43 ID:KFnl/bl20
怖い
どうなるの

67: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 07:01:16 ID:zEhryt3c0
母「最後に融けた人の目に、村が見下ろせる高台であの変わった男が見下ろしているのが満月の影となって映ったのでした。
そして男はそれを見届けた後、誰も聞く人が残っていないはずの村に向かっていいました。
『娘よ、その姿を現せ』
するとどうでしょう。
村全体の地の底から放たれた瘴気が一気に天に舞い上り、一つの塊となって渦を巻き始めます。
見る見る内に膨れ上がり、それは世にも恐ろしい鬼の姿になったのです。
男は言いました。
『この地に縛られ、怨嗟に縛られ、名を失った女子(おなご)の鬼よ! 我、汝をくびきから解き放つ者なり!』
男は10日の間、10箇所の結界点を作り、村全体を覆う巨大な五芒星結界を作り上げる準備をしていたのです。
桔梗紋は男の号令と供に青白い光が村を作り上げ村ごと、鬼を包みあげました」

68: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 07:17:39 ID:zEhryt3c0
母「鬼はかつて、
この村で美しく優しかった娘、
村人のために自由を奪われた娘、
噂を聞きつけた者に人間であることを奪われた娘、
誰からも忘れられた娘の
なれの果てだったのです。
余りにも長い年月をかけ多くの人の欲にまみれてしまった為に、ここまで巨大な恐ろしい力を持った鬼になってしまったのでした。
そして――」
父「おいっ! いま、帰ったぞ」
全員「!?」
母「はい、ただいま! さ、父上が戻られたのでお話はまた今度ね」
私&姉1&姉2「え~!?」
母「じゃ、お願いね。ちゃんと寝かしつけて?」
姉1「はい母上」

私「ね~どうなるの? 知りたいよお」
姉2「何言ってるんだ。聞いたらおねしょするに決まっている」
私「そんなことない!」
姉1「こらこら。二人とも、母上の言いつけもそうだが、鬼退治に行く前の兄上の言いつけも忘れたのか? 私が答えてやるからちゃんと寝るんだ」
私&姉2「は~い・・・」



69: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 07:23:07 ID:zEhryt3c0



ザアアアアアアアア・・・

私「う・・・ぅ」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「夢か・・・(懐かしい母上との思い出・・・たしか兄上二人が鬼征伐に出た直後の日だったかな)」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「! (はっ! この洞窟は夢じゃない!)」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「声は出る(手足もまだ痺れは残るが、動けないこともない・・・気配はないな)」

70: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 07:51:40 ID:zEhryt3c0
その巌は酷く硫黄の臭いがこびりついていた。
温泉地帯にでも掘られた洞窟なのかと思索してはみたが、どうにも地熱や湿気を感じない。
したたる水の粒は非常に清涼だと思われ、山の湧き水の可能性にあたりをつける。

私が始めに怪物の罠に嵌った場所は街道からはずれた山道だった。
昨日、飯屋で“天風の及ばざる場所”として聞いた地域であったはずだ。
私自身、罠に嵌る前、あれほど強かった天風が無くなったことを体感している。
よって記憶が途切れた場所、以後はこれを捕獲場所とする、
そしてその風のない場所は同じ地点だと考えて障りはないと判断した。

71: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 08:00:41 ID:zEhryt3c0
それを頭の片隅において、まずは夜目が効き始めた頃合に私の周囲をよく観察することから努めた。
いつあの得体のしれない怪物が戻ってくるか分からぬ恐怖で瓦解しそうな自制心をなんとか奮い立たせ、
私は巌から脱出する事を決意した。

私「・・・」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「・・・(雫の音には常に警戒しておく必要があるな)」
ピチョン・・・ピチョン・・・

この巌の場所。
捕獲場所とはどれほど離れているのか。近いのか、遠いのか。
それすらも分からない。
逃げるにしても何も考えずに闇雲に行動すれば、失敗に終るだろう。
すべて思索、準備、それと僅かな運によって全て決まるのだ。
私は一つ、ここで重要な事に気が付いた。

あの怪物は、人の声を偽って獲物をおびき寄せ、なんらかの方法で意識と手足口の自由を奪って捕獲場所から移動している。
強さを誇る怪物ならば、見つけたその場所で何の気兼ね無しに捕食するはずである。
なぜだ。

72: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 08:29:04 ID:zEhryt3c0
それをしない理由が考えられるのは幾つかある。

まず一つの可能性は、怪物が非常に狡猾で慎重な種類だという事だ。
手足口の自由を奪っている時点で、少しの反撃も許さない証。
更に嗜好を持つ可能性が高い。狩りの楽しみ、つまり捕獲の本能よりも、捕食の楽しみ、つまり嗜好が勝っている場合があるという事だ。
相手の恐怖に怯えた顔を見ながら、自らは危険の及ばないところで堪能する。
しかし裏を返せば、これらは弱点になる。
非力で、この臆病な快楽捕食者は非常に臆病であり、自らが傷つく、晒されることを極度に嫌う。
天敵がいる可能性があるという訳だ。

73: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 08:36:41 ID:zEhryt3c0
もう一つの可能性。
怪物の力が強大、貧弱に関わらず、食料貯蔵のための捕獲であったという可能性だ。
仮に食料貯蔵の意図で、捕獲場所から獲物を別の場所へ移動させる習性があったとしたら、
食料となる私の拘束をここまで緩くしただろうか?
せっかく捕らえた食料の麻酔が切れてみすみす逃すような真似をするだろうか?

私「・・・(微かな気流はやはりアチラのほうへ向かって・・・出口なのか、はたまたヤツの誘い、ですかね)」
ピチョン・・・ピチョン・・・
カツーン(躓き)
私「・・・ッ!」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「・・・(これは・・・)」

74: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 08:50:14 ID:zEhryt3c0
)宿場町。その一室。

少女「雲を眺めろと言ったが・・・」
少女「凄い雨だぞ」
少女「・・・」ゴロゴロ(寝返り)
少女「・・・」ゴロゴロ
少女「雨は・・・嫌いじゃのう」
少女「柿の実、落ちぬな」
少女「・・・」
 (この部屋から見えるあの柿の木になった実が落ちるまで、でいいんじゃないですかね)
少女「・・・ハッ」
少女「そうか!」ぽむ
ガララッ
ザアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・
ダダッ
少女「てい」
ポトッ
少女「おっと」ヒョイ パクッ
少女「バリバリ・・・ムシャムシャ・・・ゴックン」
少女「はははは。どうじゃ! 落ちる実もなければ私を縛り付ける理由もなくなったぞ! はっはっは」
ザアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・・

75: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 09:21:08 ID:ZRijRTe0P
独り言言いながら雨にうたれて勝ち誇る少女たそ
怖いシーン続いてたのにちょっとここはほほえましいなw

78: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 11:51:55 ID:qmI7e7SBO
面白い

79: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 13:03:53 ID:9CIf/lak0
なんか結構おもしろくてわろたんで自分が気になったんまとめてみた
伏線?と分からない点

①私=僕=>>1?それとも私と僕は別人?
②行商人は何者?
③行商人から渡されて「私」が飲んだ丸薬って何?
④行商人いわく「私」は何かの病?にかかっていた(いる?)ので母に伝染させて死なせてしまったけどその病気は鬼と繋がりがある?
⑤噂では征都は鬼だらけでそんな国となぜ「私」の国は戦争を?
⑥なんで卵焼きであのオッサンはあんなにビビってたん?
⑦出会った少女は自らを鬼だと告白したけどもしマジなら行商人のいう悪い鬼とかには全然そうは見えないけど
⑧「私」の小さい頃の思い出で母の昔話に出てくる鬼は今後何か関係ある?
⑨国の位置関係とか世界観とか知りたい

なんとなくまとめてみた
でも文ヘボくて何書いてるか自分でもわからねww
まースルーしていいよ

82: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:11:57 ID:ZRijRTe0P
>>79
世界観はたしかに知りたいな
・なんか和風
・鬼とか土地神的な信仰がある?
・術は希少
・銃があったりブーツはいてたりして和洋折衷な世界
・分かってる国は征国、宗国、想国
ってかんじか今のところ

83: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:14:48 ID:yiABqjzQO
今北産業

84: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:18:35 ID:ZRijRTe0P
和風ファンタジー
平民の『私』が敵国に潜入中
得体のしれない怪物に捕らわれる

85: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:24:31 ID:yiABqjzQO
>>84

なるほど、ありがとう。

86: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:33:40 ID:WsRRaCIv0
八人家族だった私
母と兄二人と死別
母が死んだのは間接的だけど私の病のせい
千年続いた友好国が攻めてきたっていう理由で戦争始まって徴兵されたら
斥候にされて気が付いたら上司はとんずらこいてボッチ状態
味方誰もいないわ情報何も持たされてないわのまま敵情視察してたら
変な少女と出会って自然誘拐みたいなかんじで卵焼き探しに走り回る
気が付いたら何かバッドトリップしてて
夢の中で死んだカーチャンとの過去の思い出に浸ってたら
ばけものに食われるところだったでござる

ついてなさすぎるな色々と

87: 名も無き被検体774号+ 2013/10/02 22:39:04 ID:ZRijRTe0P
結構冷静に対処してるからあれだけどたしかに悲惨ww
ハリウッドならギャギャー喚ぐオカルトホラームービーになってる
92: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 19:30:56 ID:gamKbIm+0
少女「はっはっは」
ザアアアアアアアアアアアア・・・
少女「はは・・・ん?」
ザアアアアアアアアアアアア・・・
少女「・・・」
宿の女将「あ~いそがしいそがし・・・あら、あそこにいるのお客さん?」
ザアアアアアアアアアアアア・・・
宿の女将「そんなところにいちゃあ風邪ひきますよ!」
少女「ん? ああおぬしか。ちょうどよかった。少し出かける」
宿の女将「何を言ってるんですか。お風呂沸かしますから入っておくんなし。ちょっと!あんた風呂わかしとくれよ!」
少女「それよりも卵焼き、十人前、ん~それでは食べすぎか・・・四人前作っておいてくれ。すぐ戻る」
宿の女将「ほらこっちにきな――」
宿の旦那「はいはいはい、来ましたよなんですか。人使い荒いんだから。で、何してんだお前」
宿の女将「き、消えた」
宿の旦那「あぁん? 何がよ」
宿の女将「あの子供、消えた・・・」

93: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 19:42:06 ID:gamKbIm+0
)再びどこかの巌

ピチョン・・・ピチョン・・・
私「・・・ウッ(どのくらい進んだんだ。時間の感覚がなくなってきた)」
ピチョン・・・ピチョン・・・
私「・・・(もう体の痺れもほぼなくなりましたね)」
ピチョン・・・ピチョン・・・
??「おい」
私「!!」
??「何をしている」
私「あ、あなたは!」

94: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 19:56:22 ID:gamKbIm+0
私「どうしたんですか?」
??「それはこっちのセリフだ」
私「いえ私は――」
??「どうした」
私「・・・なるほど貴方でしたか」
??「何のことだ」
私「怪物の正体ですよ」
??「・・・怪物? そんなものは知らん、なぁ!!」
私「クッ!!」
ダダダッ

95: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 20:07:59 ID:gamKbIm+0
私「ハァハァ」
??「・・・はい、行き止まり」
私「ですね ハァハァ」
??「・・・聞きたいことがある。なぜ分かった」
私「・・・音ですよ」
??「あぁ?」
私「水滴の音が消えたんです。貴方が現れてから不自然に消えた。私はその現象を一度経験しています」
??「・・・」
私「私からも聞きたいことがあります」
??「・・・」
私「なぜ私を置いて逃げたのですか。上官!」

96: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 20:18:19 ID:gamKbIm+0
上官「・・・置き手紙しといただろ。戦が恐ろしいってな」
私「愛する人がこの征国にいらっしゃるから、というように私は受け取れました」
上官「・・・なぁ。お前は不思議に思わないのか、この戦に対して」
私「・・・」
上官「数日この邦に潜り込んで自分の目で見て感じなかったのか、何かおかしぃってよ」
私「・・・」
上官「そりゃあちっとばかし風がやかましいが、そんな事はどうでもいい位にどこも穏やかで殺し合いの臭いなんて漂ってこなかったんじゃないか?」
私「それは」
上官「嘘だからだよ。俺は知ってた。徴兵前からな。戦の機が立ったなんて言ってるが実際は違う」
私「鬼退治、でしょう」
上官「・・・知ってたのか」
私「ええ、その筋から。噂の域を出ませんでしたが、この邦に来てからはそれが真であると確信しました」
上官「見逃せよ。そのまま軍に戻って好きなように報告すればいい」
私「・・・それは出来ません」

97: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 20:28:35 ID:gamKbIm+0
上官「お前を拉致したのは、俺の存在がバレたんじゃねえかと思っての事だったんだよ!」
私「・・・」
上官「やれやれ。俺を連れ戻して反逆罪で首刎ねることを望むような阿呆には見えなかったがな」
私「・・・そういう事ではありません」
上官「じゃ、どういう了見で――」
私「人を殺しているでしょう、貴方」
上官「!?」
私「私もその標的だった」
上官「何を言ってるんだお前は」
私「何人殺したんですか」
上官「くっ・・・」
私「・・・」
上官「・・・くっくくくく」
ピチョン・・・・・・
上官「くくくっはははっははははは」
私「・・・」
上官「その通りだよ。悪い、餌になってくれや」

98: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 20:37:33 ID:gamKbIm+0
巌にこだました上官の渇いた笑いと供に、天井から妖怪が降って来た。
私は気配を事前に察知しており、なんとか急襲を避ける。
眼前に大蛇の下半身、美しい女の上半身の妖怪が息も絶え絶えそこにいた。
思索が的中していた。
捕らえた後にすぐ食べない理由はこの衰弱した状態から容易に想像できる。
私はこの巌を探索途中に仕込んでいた煙幕玉を投げ、風の抜ける方向を出口だと信じて駆けた。
しかし

99: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 20:49:04 ID:gamKbIm+0
私「ハァハァ(こちらで当りだった! 出口だ!)」
ダダダッ
私「ハァハァ(雨雲の切れ間から満月が見える、もう夜か、外までは追いかけてこないだろう)」

パァン・・・

私「!? ぐああああああああああっ!(撃た・・・れた?)」
上官「残念だったな、あと少しだった」
私「あぐっ!」
上官「お前には本当に恨みなんてないんだ」
私「ッ・・・上官、貴方はその方のために」
上官「・・・許せ」
蛇女「ーーぃ。誰かあ。助けてくれ」
上官「おい、もうそれはいらないんだ」
蛇女「誰かあーー。助けて・・・くれ・・・」
上官「だからもう必要ないって――!?」
私「っ・・・?」
上官「な、なななな何だお前は!?」

100: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 21:21:23 ID:gamKbIm+0
巌が月光に照らされた。
蛇女の鱗が妖しい輝きを放ちのたうっている。
うっすらと青い上半身、その絹肌の腕が小刻みに痙攣し美貌は苦悶していた。
上官の後ろ姿は、明らかに恐怖に押しつぶされようとしている。
愛する者が蹂躙される怒りすらも萎えさせるほどの巨大な瘴気を放っていた。
<――五月蠅イ>
私は困惑した。地獄の沙汰に。
全力で本能が告げていた。逃げろ、と。
だがそれすらもままならぬ。
先ほど撃たれた銃創が随分前からあったような気もするほどに私の周り全ての時がぐにゃぐにゃと入り乱れるような感覚が支配する。
おおよそ正気ではとても居られぬ。
そして目の前にある肉の塊は蛇女の四散した肢体であることに気づいたのはいつだったか。
そんな状況の中、私は夢を見た。
幼き頃の記憶だ。
母に昔話を聞かされた。
人々に忘れられた村の娘の話だった。
その娘は様々な人々の怨嗟や欲にまみれてしまい、ついぞ人ではいられなくなった。
強大な土地を縛る鬼となって災いを為す凶日に、訪れた一人の男によってその頚木(くびき)を断ち切られたのだ。
その男はこう言った。

101: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 21:35:07 ID:gamKbIm+0
「――秋昔日(あきせきじつ)のひたぶる琵琶(びわ)の嘆息物悲しさを禁じ得ず――」
私はそれを呟いていた。
母から聞いた昔話は、姉らによって何度も繰り返し、好奇心の塊だった私の耳に届けられた。

よいか。これが鬼よけのまじないじゃ。しっかり覚え。
鬼とはな、おおよそ人の全ての負のもんじゃ。
浮世の者ならば全てに、その心、鬼に巣食われる事があってはならぬ。
抗ってみせい。

??「――ぃ」
私「・・・ぅぅ」
??「――りせい」
私「ぅあ」
??「しっかりせい」
私「ああ、貴方がどうして」
少女「お前が帰ってこないから迎えに来てやったのだ」
私「そういうことですか」
少女「そういうことだ」
私「・・・はっ! 妖怪が!」
ガバッ  ゴツン☆
私&少女「~~ッ!!」
私「いてて、すいません(あれ? 銃で撃たれた傷がない・・・)」

102: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 21:38:31 ID:gamKbIm+0
私「そんな!?(でもここは・・・あの無風地帯)」
少女「何をそんなに驚いておる」
私「いや、しかし(まさか、そんなことが、あれは全て夢?)」
少女「夢な訳があるか」
私「!?」
少女「出て来いお前たち」
私「!!」
上官「・・・申し訳ありません」
蛇女「・・・ア・・・アウウウウ」
私「一体どういう」

103: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 21:44:45 ID:gamKbIm+0
少女「こいつらがお主を喰おうとしていたのでな、少々懲らしめておいた」
私「・・・え」
上官「許してくれ! 俺たちだってあんな事をしたくてやってたんじゃないんだ!」
蛇女「ウァ・・・・アウ」
私「あ、や。許す・・・も何も、少々、というか大分頭が混乱していまして」
上官「・・・俺はこいつをどうしても食わせてやらないといけなかったから!」

104: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 22:05:41 ID:gamKbIm+0



私「わかりました。私が襲われたのは現実で、上官が蛇女さんのために何度か人を喰わせていたことも事実だと」
上官「そうだ」
私「でも私以外は墓を荒らした中の死体を喰わせていた。本当は私も喰わせるつもりはなかった」
上官「・・・あぁ」
私「ただこの隠れ家を見つけられて他の人間がやってくるのが怖かったので、痺れ薬を使って捕らえた後、どうするか考えていたわけですね」
上官「すまん」
私「・・・ふぅ。まだ色々と分からないことがありますが。ずばり、一体何があったんですか貴方たち二人に」
上官「・・・こいつはよ、低級なはぐれの鬼で土地なんてもってないしそんなに強くもねえんだ」
蛇女「アウ」
上官「だけどとある村で勝手に水神様として祭られてたんだな。でもある年に日照りが続いてよ」
私「その方の所為にされたんですか」
上官「そうだ。俺は元々、その村の生まれでその水神様信仰で育った。でもある時好奇心を抑えられなくて、ある滝つぼの洞窟でこいつに出会った」
蛇女「クァウ」
上官「はじめはおっかなかったけど、何度か通ううちに、こいつが魚をくれて。そっから一緒によく遊んだ」
私「言葉が通じるのですか?」
上官「いつからか、分かるようになったな」
少女「言霊は精神に宿る。心が通じ合えば言葉を分かり合うことなどそう難いことではない」

105: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 22:16:48 ID:gamKbIm+0
私「しかしあやかしと言葉が通じ合える、と言われてもニワカには信じがたく」
上官「お前が言うかねえ」
蛇女「キュアル」
私「えっ?」
上官「まあいい。とにかく俺はその日照りをこいつの所為だなんて責任をなすりつける連中を説得したよ」
私「・・・」
上官「元々、狂ってたんだ。俺の村は。日照りが続くと水神様への生贄だとか言って村娘を湖に沈めてたんだ」
私「・・・」
上官「てめえらで勝手に村娘を沈めて殺しておいた癖に、それでも日照りが続くもんだから、今度は水神様を殺せ、って話になっちまって」
蛇女「キュウ」
上官「俺とこいつでこっそりと何度か生贄の娘が沈められるのを何度か助けた事があった。その助けた村娘がこいつの棲み家をちくりやがったんだな」

106: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 22:28:46 ID:gamKbIm+0
上官「俺が気づいた時にはもう数人が滝つぼに乗り込んでコイツを・・・」
私「・・・この方の怪我はその名残ですか?」
上官「そうだ。俺はその時に頭に血が上って全員のしちまった。だからそのまま俺はこいつを連れて村を出た。
その後身分を隠すために軍に入って、間者になってこいつを連れて他国を放浪した」
蛇女「ァィ」
私「その時に今回の戦の情報を手に入れたんですか」
上官「あぁ、征国は最早妖怪の国だ、っていう。戦に乗じてこっちの国に住み着いちまおうってな。これで全部だ」
私「・・・よく、分かりました――でも」
上官「どうした」
私「いえ、貴方に撃たれた後の話なんですが・・・」
上官「お前、そりゃ」
少女「ギロッ」
上官「いっ、いやぁ、そいつぁ俺も、その何だ、覚えてねえんだ。ははは」
私「?・・・そうですか」

107: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 22:48:42 ID:gamKbIm+0



上官「ふぅ。行ったか、あの二人」
蛇女「キュ(はい)」
上官「しかしまさか捨てた部下に合い、更にはそいつがあんなものを憑けてくるなんてなぁ」
蛇女「ァウ(あなた、あの方は私を傷を癒してくれて、この地に結界まで張ってくれたのですよ)」
上官「いや感謝してるさ。これでお前ともやっと穏やかに過ごせる」
蛇女「キュキュキュ(ふふ、そうですね)」
上官「しかし、それでも俺はあの時のことを思い出すと汗がとまらねぇぜ。お前が木っ端微塵に吹っ飛ばされたと思った」
蛇女「・・・イイィ(・・・あの方のあの力、どれほどの怨嗟と欲と土地に縛られているのでしょうか)」
上官「・・・あいつ大丈夫かね」

108: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 22:53:59 ID:gamKbIm+0
)街道。雨は止み、月が二人を照らす。

少女「・・・まだ宿に着かぬなあ」
私「あと二粁ってところでしょうか」
少女「あの二人は幸せになれると思うか?」
私「鬼と人が結ばれる、というのは難しいと思います」
少女「・・・・・・そうか」
私「ですが、その難きを乗り越えたあの二人ならきっと」
少女「・・・そうか!」
私「ところで、そろそろ一人で歩きませんか?」
少女「なぜだ」
私「それはほら。歩いたほうが卵焼きもおいしくなるってもんでしょう」
少女「・・・それはよい」
私「はて」
少女「今は卵焼きよりもこうしておるほうが“おいしい”のじゃ」
私「そんなもんですか」
少女「そんなものじゃ。まったく!」
私「あ~、早く風呂入りたい」
少女「卵焼きもな!」
私「そうですねえ」

第一章――あやかし童女―― 了


少女「卵焼き四人前と言ったのに!」
私「ほら。私の分を半分あげますから」

111: 名も無き被検体774号+ 2013/10/04 03:20:21 ID:/GPJpdKy0
ありゃ終わっちった?


91: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 06:56:55 ID:o1wgAcflO
この人少し前に似たような話途中で放り投げて落としてるでしょ

今回ちゃんと続けられればいいが

109: 名も無き被検体774号+ 2013/10/03 23:16:09 ID:gamKbIm+0
>>91
異世界からの依頼です
http://www.logsoku.com/r/news4viptasu/1379577472/

これ見てくれてた人ですかね
完全にネタ先行で書きながら考えて最後にほうりなげました
すいません

今回も完全に見切り発車で書いてるのでよくまあ一区切りできたなって思います
多分、今自分が書いてる小説のファンタジー世界をそのままシェアードした形でSSはじめたので
なんとか書き続けられたんだと思いました
お付き合いありがとございました

また適当に書き続けるかもしれないんでその時はよろしくお願いします

110: 名も無き被検体774号+ 2013/10/04 01:19:15 ID:z0Xja4O+0
>>109
乙~
面白いよ
続きも待ってる

112: 名も無き被検体774号+ 2013/10/04 03:21:50 ID:/GPJpdKy0
>>109
あーそゆことねお疲れさん
面白かった
次回作待ってる


出典: 異世界の平民だけど質問ある?